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Jリーグ 10年前

実は後半戦1位の新潟。意外でなかったマリノス戦勝利から見える、2ステージ制以降後の超混戦と大混乱

text by 川端暁彦 photo by Asuka Kudo / Football Channel

2ステージだと超混戦状態…

実は後半戦1位の新潟。意外でなかったマリノス戦勝利から見える、2ステージ制以降後の超混戦と大混乱
J1第33節では、優勝を控えた横浜FMを破った新潟の強さが強い印象を残した【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

 2位は、鳥栖。第33節で浦和を優勝争いから葬るなど驚異的な「上位いじめ力」を発揮しつつ、ハイペースで勝ち点を積み上げてきた。浦和戦だけを観た人は「やっぱり豊田陽平がすごいんだな」と思うかもしれないが、浦和戦前までの豊田は後半戦5得点と、むしろ得点ペースは落ちていた(前半戦は12得点)。

 豊田が前半戦や代表戦での活躍で相手の守備からフォーカスされるようになり、むしろチームとしては勝ちやすくなったと言えるかもしれない。

 そして3位には年間順位でも3位の鹿島が入っている。前半戦と同じように勝ち点を積み上げられるチームがほとんどない中で、光る数字と言える。一方、極端に落ち込んでいるのが前半戦で首位だった広島と、前半戦で2位だった大宮。

 それぞれ11位と17位にまで落下した。特に大宮は無惨な数字となっている。一つの歯車が狂うだけで絶望的な戦績の降下につながる戦力拮抗リーグの怖さを象徴するようなデータだ。

 後半戦順位表を見ると、1から14位までの勝ち点差は極めて小さい。これが再来年から導入される2ステージ制だと思えば、4位までがステージ優勝を可能性があり、7位までがスーパーステージ進出の権利につながる2位を狙える状態(川崎Fと横浜FMが最終節で直接対決になるため、8位と9位はノーチャンス)にある。

 さらに年間順位をめぐる争いも並行してあるわけで、そちらでは横浜FMが1位でのスーパーステージ出場を狙いつつ(ステージ2位以内で出るのは絶望的なので、最終節で負ければ年間2位ながらスーパーステージには行けない)、同2位の広島が追っている状況だ。

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