「サンフレッチェは2位でいい」。失言に隠された、広島市長が新スタジアムを建設したくない理由

2013年12月05日(Thu)11時47分配信

text by 鈴木康浩 photo Yasuhiro Suzuki
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失言が追い風に?

 しかし、この松井市長の失言がいま、サッカースタジアム推進派にとって完全なる追い風となっている。前出の関係者が言う。

「昨季、サンフレッチェのクラブ関係者はサッカースタジアム建設の署名を30万人以上集めて広島市に陳情しましたが、広島市がのらりくらりとやるものですから、今季はその機運もやや下火になっていました。

 突破口となる有効な打ち手をなかなか見つけられないでいたんです。そこに今回の松井市長の失言があって、市には苦情が殺到した。ネットを中心に急激に拡散もしました。Yahoo!のトップニュースにも上がりましたからね。

 最終節でサンフレッチェが逆転優勝するかもしれないという直前のタイミングで、サンフレッチェ関係者や市民の怒りを買うあの発言ですから、現地の関心も相当に高くなっています。サッカースタジアム建設の推進派からすれば、このタイミングで市長がついにいやってくれたなと、千載一遇のビッグチャンスだと捉えているんです」

 今週末、現在2位のサンフレッチェが優勝するには最終節でまず勝利が絶対条件。その裏で首位横浜Fマリノスが引き分け以下で終わった場合、逆転優勝が叶う。

 そうなれば広島市民の機運がさらに高まるのは必至。市長発言への反発も多分に含んだそれだけの世論に、広島市や松井市長も無視を決め込むわけにはいかないだろう。長年決着を見ない広島のスタジアム問題が急転する可能性もある。

【了】

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