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内田先制弾の起点に シャルケが逆転でベスト16へ

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バーゼルに2ー0で勝利
バーゼルに2ー0で勝利【写真:goal.com】

11日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・グループE最終節、シャルケ対バーゼルの一戦は、ホームのシャルケが2ー0で勝利した。シャルケDF内田篤人はフル出場で先制点の起点となり、チームの2年連続の決勝トーナメント進出に貢献している。

第5節終了時点で勝ち点7を稼いでいる3位シャルケと、同8の2位バーゼルの直接対決ということで、シャルケは勝利、バーゼルは引き分け以上でベスト16進出を決められる大一番。シャルケとしては立ち上がりから積極的に行きたいところだったが、1点を失ったら終わりという危機感からか、出足はかなり慎重だった。バーゼルの方がボールを支配し、良いリズムで攻撃を仕掛ける。序盤10分間はバーゼルペースで試合が進んだ。

それでもシャルケは11分、ファルファンのドリブル突破からの折り返しにボアテングが飛び込みシュート。これがクロスバーに当たって跳ね返ったところをドラクスラーが拾い、マイヤーが詰めるという決定機が生まれる。最終的にはDFにクリアされて得点には至らなかったが、このチャンスでようやく勢いが出てくる。17分にもファルファンがゴール前に抜け出して強烈シュート。チーム全体から勝利への強い意気込みが感じられた。


だが、そんなシャルケに大きなアクシデントが起きる。29分、バーゼルのシュトレラーの飛び出しを防ごうとしたヘヴェデスが負傷し、急きょ交代を強いられた。ここでケラー監督はDFを入れるのではなく、FWのショライを投入。マティプを最終ラインに、ボアテングをボランチに下げた。この采配がズバリ的中し、ショライが31分に前線で相手DFイバノフのファウルを誘う。イバノフは一発退場。バーゼルは10人での戦いを強いられる。シャルケは大きなアドバンテージを得た。


そして43分、シャルケは内田の素早いスローインにマイヤーが反応。この折り返しにボアテングが飛び込む決定機をつくる。今度こそ先制かと思われたが、GKゾマーの鋭い反応が出てノーゴール。結局、前半は0ー0で終了した。


残り45分間で絶対にゴールを奪わなけれなならないシャルケは後半、さらに前がかりになった。その姿勢が結実したのが51分。内田の縦パスを受けたファルファンがクロスを入れ、ファーサイドでフリーになったドラクスラーが右足でゴール。ようやく待望の1点目を手に入れる。ホームの大観衆も大いに盛り上がった。


この先制点で勢いづいたシャルケは57分、ファルファンの右サイドのFKから追加点を奪う。FKを蹴った瞬間、バーゼルがオフサイドトラップを仕掛けた背後にマティプが脱け出し、ゾマーの位置をしっかりと見てゴールを決めたのだ。これは完全にオフサイドにも見えたが、レフェリーはゴールを認定。バーゼルにとっては不運な失点だった。


10人の状況で2点のビハインドを背負ったバーゼルとしては、こうなったら点を取りに行くしかない。61分にエルネニーに代えてシオを起用。さらに72分にはアイエティとデルガドをダブルで投入して攻めに出た。しかし、バーゼルは一度失った流れを簡単には引き戻せない。

シャルケのファルファンとショライのホットラインは輝きを増し、再三にわたり決定機をつくる。追加点こそ取れなかったが、余裕を持った試合運びで終盤は相手を圧倒し続けた。


結局、試合は2ー0で終了。シャルケは勝ち点を10に伸ばし、チェルシーに次ぐ2位の座を確保。苦しみながらも決勝トーナメント進出を決めた。バーゼルの方は惜しくも3位にとどまったが、辛うじてヨーロッパリーグ出場権は手にすることに成功した。

なお、前節までに2位以内を決めていたチェルシーは、ステアウア・ブカレストをホームに迎え、デンバ・バのゴールで1ー0の勝利を収めている。

Goal.com

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