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Jリーグ 10年前

これもフォルラン効果――。セレッソ選手たちが受ける“いい刺激”。山口「みんな簡単にはポジション渡さない」

text by 桑村健太 photo by Getty Images , Asuka Kudo / FootballChannel

南野「自分のプラスに変えていきたい」

 冷たい冬風が吹きつけるお昼前、舞洲ヤンマーグラウンドには100人余りのファンが桜の戦士たちを出迎えていた。もちろん、その8割近い観客が若い女性であったことは言うまでもない。

 基礎練習と体力づくり中心のトレーニングを終えた選手たちは、ファンサービスを終えてクラブハウスへと帰ってくる。グラウンドからクラブハウスまでのおよそ100m弱の沿道は、選手とサポーターが心を通わす神聖な空間なのだ。

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南野拓実【写真:工藤明日香/フットボールチャンネル】

 まずクラブハウスに到着したのは、昨シーズンのベストヤングプレーヤー賞に輝いた南野拓実だった。年始にはU-19日本代表としてベトナム遠征にも帯同し、世界を相手に才能を発揮した。

 南野はフォルランについて「世界レベルの選手」と評価した上で、「一緒にプレーして感じるものは必ずあると思う。自分のプラスに変えていきたい。自分もチームの一員として結果を残せるように頑張っていかないと」と話してくれた。南野は記者からの質問にもいつもしっかりと目を見つめて答え、およそ19歳とは思えないような堂々とした受け答えを見せる。

 そんな南野だが、フォルランのイメージを尋ねられると、「W杯(2010年)や日本戦(昨年8月)を見ても巧い。けれど、一緒にプレーするなんて全く思っていなかったから、それくらいのイメージしかない」と少々現実に戸惑い気味で、「ほんまに来るんかなぁと思っていた。まだ実感がない」とも漏らしていた。

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