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日本代表 10年前

“変化”望む権田と“継続”強調の森重。当落線上の二人が語る、代表レギュラー奪取への決意

text by 後藤勝 photo by Masaru Goto

「いつもどおりにしっかり課題を持って取り組む」(森重)

 森重がいま代表で置かれている序列は今野泰幸と吉田麻也のあとを伊野波雅彦とともに追うというものだ。代表常連となってきたからといって立ち止まるわけにはいかない。

「いまの自分の立場で満足するわけでもないですし、スタメンを勝ち取っているわけでもない。とにかく常に上をめざして、どんな状況であっても満足することなく前に進むことが重要だと思います。上を見ながらやっていきたい」(森重)

 今野と吉田を追い抜いたからといって、それで終わりではない。重要なのは本大会で世界の強力な攻撃陣を抑えることにある。このミッションははっきり言って難しい。この段になってセンターバック候補が4人に絞り込まれ、これ以上出てこなさそうなことを考えても、そもそも資質を持ったものが少ないのだとわかる。つまり、いまいるメンバーがレベルアップする以外に対抗策はない。

 しかし森重は特別な強化は考えていないようだ。

「この短期間で極端なレベルアップは望めないと思いますし、いままで取り組んできたことをこれからの期間にやればいいと思っています。ワールドカップイヤーだからといって特別なことをやろうとせず、いつもどおりにしっかり課題を持って取り組むことを毎日やっていきたい」(森重)

 その裏には、日々イタリア人指揮官やコーチから欧州流を吸収していることによる確信も何割かは含まれているのかもしれない。

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