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日本代表 10年前

NZ戦23人から読み解くザックの意図。狙いは“オプション強化”、注目は主力よりも工藤や齋藤

text by 河治良幸 photo by Asuka Kudo / Football Channel

青山、駒野の復帰。そして5人のサイドアタッカー

 本大会では最低で3試合、最高で7試合を戦うことになる。しかも期間は1ヶ月間に及ぶ中で、ザッケローニ監督が想定するあらゆる状況に応じて日本の強みを発揮し、時に勝負をかけていけるメンバーを選び抜く必要がある。

 そのために1つは主力として期待されるメンバーのコンディションをしっかり見極めることが重要だが、一方で柔軟かつ決め手のあるベンチワークを可能にするオプションを発掘し、磨く作業が求められてくる。

 コロンビアをはじめとした対戦相手を評価しながらも「自分たちが最高のパフォーマンスを出せれば、どんなチームとも渡り合える」と自負するザッケローニ監督は、先ずはニュージーランドを相手に4ヶ月ぶりとなる実戦で「積み上げてきたもの」をチェックしながらオプションの可能性を探ることになるだろう。

「昨年末のシリーズからの延長」という今回のメンバーに全くの新顔はいないが、キャプテンのMF長谷部誠(ニュルンベルク)と右サイドバックの主力である内田篤人(シャルケ)を負傷で欠く事情もあり、ボランチの青山敏弘が昨年9月のグアテマラ戦後に虫垂炎で途中離脱して以来に選出され、東アジアカップでキャプテンを担ったサイドバックの駒野友一が復帰した。

 また昨年11月のベルギー遠征からMFを1人削り、前回は負傷で参加を辞退(乾貴士を追加招集)していた齋藤学を再び選出した上で、工藤壮人も復帰させた。登録上、FWは1トップ候補の柿谷曜一朗、大迫勇也を含め4人だが、香川真司、清武弘嗣、岡崎慎司、齋藤、工藤と5人の“サイドアタッカー”が名を連ねたことになる。

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