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日本代表 10年前

遠藤保仁の“切り札”起用の原点を探る。灼熱の中東で見せた攻撃センスの真骨頂と冷静な試合コントロール

text by 元川悦子 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「リードしていたのでじっくり回しながら疲れさせるのもひとつの手」

「後半の展開を考えると、相手も徐々に自分たちのところにプレスを掛けてきていましたし、リードしていたのでじっくり回しながら疲れさせるのもひとつの手だったとは思います。

遠藤保仁の“切り札”起用の原点を探る。灼熱の中東で見せた攻撃センスの真骨頂と冷静な試合コントロール
勝ち試合でも修正点を見つけ、それを次に生かそうとする姿勢はプロ17年目を迎えた現在も変わらない【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

 でも基本的には2点目を取りに行くことを考えていたので、ある程度アグレッシブにやったのはよかったし、そういう中でのミスは仕方ないかなと。ただ、それ以外のミスが多かったのも事実。そういう部分はもう少し冷静にやらないといけないですね」と遠藤は自戒の念を込めて口にしていた。

 こうして勝ち試合でも修正点を見つけ、それを次に生かそうとする姿勢はプロ17年目を迎えた現在も変わらない。

 ブラジル本大会でも攻撃のテコ入れを図る切り札として使われる可能性が高そうだが、そのインテリジェンスと戦況を読む力は必ず日本代表の力になる。今季Jリーグではまだコンディション不良が目立つが、1年半前のオマーン戦、そして半年前のオランダ・ベルギー2連戦のパフォーマンスを思い出して、自らの状態を高めていってもらいたい。

【了】

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