浦和レッズへの無観客試合処分は妥当か? 英国人が見た「JAPANESE ONLY」と日本における差別意識

2014年03月22日(Sat)9時46分配信

text by 海老沢純一 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography , Kenzaburo Matsuoka
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「意識していなかったからこそ、まだ差別の問題がある」

――このような問題は、イングランドを含めて世界的にも起こり得るでしょうか?

「差別は日本だけに限ったことではありません。他の国でも同様。たとえば、40年前のイングランドではレッズと同じ対応だったと思う。『これはいけないんじゃないかなぁ~、でもどう対応するか分からない』というような感じだったと思います。70年代の終わり頃はそんな感じでしょう。

 70年代の初めの頃だったら、問題にもならなかったと思う。日本も何年前かは分からないけど、問題にならなかった時代があると思いますよ」

――実社会においても、差別的な空気を感じたことはありますか?

「現在ではJリーグは、日本のスポーツの中でもかなり新進的だと思います。大相撲やプロ野球でも外国人に対して、いろんな課題が出ていますね。

 でも、現実はどんどん日本人が快く外国人を受け入れていると感じます。個人的なところでは差別は少ない。ただ、組織的なレベルでは、まだ結構あると感じますね。“外国籍だから外の扱い”という雰囲気は少なからずありますよ。

 外部からのアドバイザーや専門家、労働者として使うことはありながら、組織の中で昇進したり、基本的な組織を作る分野にはまだ少ないと思います」

――今回この事件を起こしたサポーターに差別の意識はあったのでしょうか?

「意識していたかというより、意識していなかったからこそ、まだ差別の問題があると思いたいですね。意識していたら誰もしないでしょうから。誰でも悪質なことをしようとする訳ないですからね。もっと意識する必要があることの証明です。

 この事件があったからこそ、みんな非常に敏感になると思う。Jリーグのクラブだけではなく、スポーツ界全体、日本の社会に波が広がると思う。これは、日本の社会にとって良いことだと思います。

 もちろん、イングランドだったら時々こういう刺激があった方がいいですね。皆が完璧に人間になれるものではないし、少し災害が繰り返すと多くの人が準備するのと同じように、こういう危機がないと進歩も無いでしょうね。でもレッズは可哀想でしたね」

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