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守備的スタイルの中での“危険な賭け”。モイーズはバイエルン戦でなぜ香川を投入したのか?

text by 本田千尋 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ユナイテッドは見事な試合運びだったが、180分で考えると…

 そのままパスを回し続けるバイエルンが逆転劇を演じるかと思われた。しかしマンチェスター・ユナイテッドも粘り強く応酬する。74分にヤング、85分にエルナンデスといったフレッシュな選手を投入し、押し込んでくるバイエルンに対してカウンターで対応した。ときおり香川もルーニーとのコンビで中央を攻め立てる。そしてゲームは1-1のドローで終わった。

 第1戦に限れば、モイーズは見事なゲーム運びを見せたと言えるだろう。しかしCLはホームとアウェイを合わせた、1試合180分間のトーナメントなのである。バイエルンが奪ったアウェイゴールは、非常に大きな意味を持つ。

 続いて行われる第2戦では、マンチェスター・ユナイテッドはゴールを奪わない限り敗退を喫してしまう。引いて守る戦い方は、圧倒的に不利になってくる。

 ミュンヘンの地でモイーズは、どのような手を打つだろうか。開始の段階から果敢に打って出るのだろうか。また堅守速攻に活路を見出すのだろうか。

 いずれにせよホームでペップ・バイエルンを相手に見せた香川の起用法が、第2戦の行方を左右することになりそうだ。

【了】

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