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引いて守る相手にも揺るがないペップの自信と陽動作戦。マンU戦の鍵握るバイエルンの「プランB」

8日に行われるチャンピオンズリーグのベスト8・2ndレグ、ホームでユナイテッドを迎え撃つグアルディオラの自信とは? バルサ時代には失敗に終わった「プランB」の存在が勝敗を分けるのか。

text by 本田千尋 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Ryota Harada

アウクスブルク戦の先発メンバーが証明する「生死を掛けた一戦」

 ペップ・グアルディオラからすれば、些細な敗北なのだろう。

引いて守る相手にも揺るがないペップの自信と陽動作戦。マンU戦の鍵握るバイエルンの「プランB」
ジョゼップ・グアルディオラ監督【写真:原田亮太】

 アウクスブルクでの敗戦のあと、ペップは言う。SportBild電子版が伝える。

「水曜日は、死ぬか生きるか、ひとつのフィナーレなんだ。我々は何かをなさなくてはならない。今日が重要だったなら、フィリップ(・ラーム)、フランク(・リベリー)、そしてアリエン(・ロッベン)もここにいたのだが」

 2014年4月5日、ブンデスリーガ第29節、ペップ・グアルディオラはアウクスブルクとのアウェイで、来たる欧州CLベスト8・2ndレグ、マンチェスター・ユナイテッド戦をはっきりと意識したメンバー編成を行なった。

 19歳サラヒ、18歳ホイビェルグ、19歳バイザーが先発に名を連ね、ラーム、リベリー、ロッベンはベンチにすら入らなかった。そしてバイエルンはFCアウクスブルクに対して0-1のスコアで敗戦を喫してしまう。

 ドイツ王者の今季ブンデスリーガ初となる敗戦は、様々な反応を呼んだ。フランクフルトのアルミン・フェー監督が「リーガのために同意できない」と言えば、シャルケのスポーツ・ディレクター、ホルスト・ヘルトは「全くもって良いやり方ではない」と言う。

 一方でマインツのトーマス・トゥヘル監督のように「それは私の問題ではない。私にとっては全くどうでもいいことだ」と言う者もいる。

「バイエルンにベストイレブンは存在しない」とは言え、アウクスブルク戦でのやり方は露骨とも言えたが、ペップにして見れば、それだけマンチェスター・ユナイテッド戦は重要なものなのだろう。重要、と言う言葉はあまりに軽々しい。冒頭のペップの言葉を借りれば、生死を掛けた一戦なのだ。

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