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日本代表 10年前

ザックジャパン回顧録。シャルケでベンチ外、ウズベキスタン戦の敗戦…重なる苦境も強さに変えた内田篤人

text by 元川悦子 photo by Ryota Harada , Kenzaburo Matsuoka

現在、長期の負傷から復帰に光。これまでに培った経験が内田を強くする

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5月上旬の復帰が見込まれている内田【写真:原田亮太】

 内田は複雑な表情を浮かべつつ、ドイツへ戻っていった。その週末のヴォルフスブルク戦は3試合連続ベンチ外となり、出口の見えないトンネルに迷い込んだ印象だったが、味方に負傷者が出て3月末のホッフェンハイム戦で定位置を奪回した。

 その後の復調ぶりを見ると、2012年2月のベンチ外の日々、そしてウズベキスタン戦の悔しい負けは、彼の長いキャリアにとって決してムダではなかったのかもしれない。

 現在、右太ももの肉離れで2月から戦線を離脱。W杯を目前に控えながら、これまでのキャリアで最も長期間の離脱を強いられたが、懸命なリハビリを続けて5月上旬の試合復帰が見込まれている。

 内田の強い精神力は、2010年南アフリカW杯での苦い思いなど多くの苦難を経験して来たからこそのものだろう。ブラジルのピッチでは右サイドを駆け上がる姿を見せてくれるに違いない。

【了】

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