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Jリーグ 10年前

攻守に輝く最後方の砦~浦和・西川加入前後比較~

text by Football LAB

注目はPA内から打たれたシュートのセーブ率

攻守に輝く最後方の砦~浦和・西川加入前後比較~
PA内シュートセーブ率ランキング

 さらに、シュートを打たれた時に最後の砦となっているのが西川だ。

 PA内から打たれたシュートのセーブ率を見て欲しい。加藤と山岸がゴールマウスを守っていた昨季が52.5%であったのに対して、西川が守る今季はリーグ全体で2番目に高い69.6%と大幅に上昇していることが分かる。

 8節の川崎F戦や13節の大宮戦の決定的なピンチの場面で見せたセーブを覚えている人も多いはずだ。シュートを打たれる回数が減少したこと、シュートを打たれても西川がセーブできていることが失点が減った理由といえるのではないだろうか。

 一方、PA外からの失点は2。9節の柏戦では終了間際にPA外から田中に見事なミドルシュートを決められて黒星を喫した。14節で戦うC大阪のフォルランは、PA外のシュートが24本でリーグ2位、枠内率は非常に高い50.0%とミドルシュートを非常に得意としている。それだけに、彼のフィニッシュをセーブできるかは、次節の見どころの1つといえるだろう。

 安定したシュートストップでチームに貢献する西川だが、彼のもう1つの魅力がキックの正確さにあることは誰もが知るところだろう。

 例えば、ゴールキックの成功率を見ると14年は70.4%とリーグで最も高く、昨季と比較をしても5%以上高い。

 最終ラインへ短くパスを出して再開することが多いのは確かだが、そのスタイルが13年も同様であったことを考えれば、彼が攻撃の一歩目としてより貢献していると読み取れる。

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