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日本代表 10年前

「このままではW杯連覇はない」。アジア杯初優勝も慢心の余地なし。なでしこ若手に求められる“大久保級”のインパクト

text by 馬見新拓郎 photo by junior soccer editorial staff

若手に求められる強烈なインパクト。ジョーカーの登場に期待

 今年のなでしこジャパンは、9月13日の国際親善試合(山形)に続いて、アジア競技大会(韓国・仁川)が行われ、10月にはカナダ遠征が控えている。女子W杯まで約1年となった今、ある程度メンバーを固定してこれらの試合に臨むのもひとつの手だろう。

 女子W杯カナダ、リオ五輪で結果を残したいのであれば、無闇な世代交代は避けるべきだと考える。

 しかし、なでしこジャパンへの門戸が完全に閉ざされているわけではない。決勝戦後の会見で「リーグ戦が週末にはもう入ってくる。(優勝を)祝っている状況ではない」と、佐々木監督が話したように、今週末からはプレナスなでしこリーグが再開する。

 今回の女子アジア杯優勝を経験できなかった選手が、来年の女子W杯メンバーに名を列ねるには、毎週末のリーグ戦で強烈なインパクトを残すことが求められるだろう。『普通の活躍』では、女子W杯メンバーには当然届かない。

 その覚悟がある選手には、なでしこジャパンにチャレンジし、佐々木監督と他国を驚かすジョーカーとなってほしい。例えるならFW大久保嘉人のような選手の出現を期待しながら、筆者もなでしこリーグの取材を続けたいと思う。

 最後に、なでしこジャパンには期待と希望を持てるが、日本男子代表にはそれを持てないと言う人が、筆者の周りにはなぜか多くいる。

 男女の代表が両輪となって、ともに進化していかなければならないはずだ。男女代表が刺激し合ってさらなる高みを目指すためにも、男子代表には目前に迫ったブラジルW杯で大きな成果を残し、男子代表からも日本国民に明るいニュースをもたらしてほしい。

【了】

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