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本田圭佑 10年前

開幕戦ゴールの本田。「非難」を乗り越え、ミラン復活に導くか。その先に超一流の領域がある

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

「無視、称賛、非難」。本田の現状は第3段階「非難」

開幕戦ゴールの本田。「非難」を乗り越え、ミラン復活に導くか。その先に超一流の領域がある
現在の本田圭佑はまさにこの第3段階目「非難」に【写真:Getty Images】

 守備に関して、インザーギ監督の求める「前線からプレスをかけ、状況次第では引く」というスタイルに適応することは日本代表として戦う上でも重要となるだろう。

 ハビエル・アギーレ監督は「守備を固める」や「走れない選手はいらない」と言っているだけに、攻撃的なポジションの選手にも献身性を求めていく考えを示している。

 ミランで守備でも貢献出来ることを証明すれば、日本代表にとってザッケローニ監督時代に引き続きながらも違った道を示す存在として重要な選手となるはずだ。

 かつてプロ野球で長く監督を務めた野村克也氏は、選手は「無視、称賛、非難」で試されると語っている。三流は無視、二流は称賛、一流は非難だという。

 現在の本田はまさにこの第3段階目。現状を乗り越えることで超一流選手の領域に足を踏み入れることが出来る。そして、乗り越えるための道は徐々に見えつつある。

 しかし、ミランはチェルシーからフェルナンド・トーレスを獲得したため、メネズは再びウイングの選手としても計算されるはず。

 この先はポジション争いも激しくなるが、ポジションを死守してミランを再び高見へと導く存在となることを期待したい。それこそが第3段階「非難」を乗り越えるということだ。

【了】

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