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アギーレ監督、日本の課題は“狡猾さ”。世界で戦うためのメンタリティーを植え付けられるか

text by 編集部 photo by Getty Images

アギーレ監督、日本の課題は“狡猾さ”。世界で戦うためのメンタリティーを植え付けられるか
日本代表のハビエル・アギーレ監督【写真:Getty Images】

 日本サッカーが世界の舞台で勝つために必要なことに関しては、個々のクオリティーを高めることや“ナショナルスタイル”と呼べる戦い方を確立することが重要だとされている。

 しかし、“サッカー的な部分”だけを強化することが世界基準に近づくことなのだろうか?

 Jリーグは、アットホームな空気を作り出すことを重視し、セレッソ大阪のFWディエゴ・フォルランが途中交代に対してペットボトルを蹴り上げて不満を示した際にはクラブが公式に再発防止を掲げた。

 さらに、試合中に熱くなって声を荒げる選手に対しては「態度が悪い」と批判が集まることが多々ある。

 なにより相手との駆け引きにおいて“スレスレの行為”は確実に悪とされ、選手の人間性まで否定されてしまうのが現状だ。

 イタリア人ジャーナリストのチェーザレ・ポレンギ氏は、この状況に「日本はもっともっと“負けたくない”という気持ちを出してもいい」と、闘争心を持つことが日本サッカーの成長に最も必要なことだと語った。https://www.footballchannel.jp/2014/09/09/post48944/

 そして、日本代表のハビエル・アギーレ監督もチェーザレ氏と同様の意見を持っている。FIFA.comのインタビューに対して、日本サッカーに最も欠けているものについて「スマートさ、狡猾さ」だと答えているのだ。

 指揮官は「Jリーグを何試合か見たが、まるで親善試合のように感じた」とし、「これは代表レベルにも影響を与えている」という。さらに、「私がメキシコやスペインで慣れて来たものとは大きく異なる。彼らは常に生死を賭けてプレーしているんだ」と語っている。

 このメキシコ人指揮官の手によって、日本サッカーは世界で戦える「スマートさ、狡猾さ」というメンタリティーを身につけることが出来るのだろうか?

【了】

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