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逆転優勝を狙う鹿島。攻守を支える加入1年目の左サイドバック・山本脩斗の安定感

2014年09月26日(金)10時40分配信

text by 青木務 photo Getty Images
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攻守で安定感を発揮。歴代サイドバックに肩を並べる力も

 また、山本は身長180cmということもあり、高さでも貢献している。守備時の対応では、逆サイドからのクロスに対して中央へ絞り、相手FWと競っても互角の勝負ができる。身長の低いサイドバックは身体をぶつけることはできても、ヘディングで競り勝つとなると分が悪い。山本はそういう場面で強さを発揮できる。

 高さは攻撃でも活きる。名古屋グランパス戦で決めたゴールは、外から中へ走り込み、相手DFの上から頭で合わせたものだった。

 決して派手ではない。派手さでいえば、サンフレッチェ広島戦でスーパーボレーを決めた右SB西大伍の方が当てはまるだろう。しかし、山本にはほとんど穴がない。守備はそつなくこなし、高さでの優位性も発揮する。

 深い位置まで駆け上がってのクロスはそれほど多くないが、中盤の選手とのコンビネーションからスルスルとポジションを上げて、攻撃に厚みを生んでいる。元々中盤を主戦場としていたこともあり、ピッチ中央に入ってからのパスの選択肢やアイディアも豊富だ。

「右利きなので、縦だけじゃなく中に切れ込んでのシュートやクロスもできる。ボランチのところで(柴崎)岳や(小笠原)満男さんがタメを作ってくれるので、崩しの部分で焦らず回しながら隙を突いていければ」

 セットプレーでは昌子源や植田直通といった空中戦に強い選手も上がってくるが、流れの中ではダヴィしか高さのある選手がいない。また、4-2-3-1の「3」を務めるのは、パスワークやドリブルなど地上戦で力を発揮する選手ばかり。それもあって単純な放り込み、特に山なりのボールは少ない。

 鹿島は複数の選手が絡みながら相手ゴールに迫るというスタイルをとっている。中盤との連携という意味でも山本の存在は大きいのだ。

 今年の鹿島は高い得点力を有する一方で、失点もやや多い。それでも前節、前々節は1-0で完封している。

 逆転優勝のためには、攻撃力の維持も重要だが守備の安定性も不可欠。鹿島にとってはここからチームの総合力が問われることなる。

 鹿島にはかつて、相馬直樹(現・FC町田ゼルビア監督)や新井場徹(現・セレッソ大阪)など、優秀な左SBがおり、いくつものタイトル獲得に貢献してきた。

 加入1年目ながら鹿島のSBとして仕事を確実に遂行する山本も、クラブの歴史に名を刻むだけの力を持っている。仮に優勝を逃したとしても、彼の評価は揺るがないだろう。

【了】

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