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日本代表 10年前

U-21、韓国戦を前に4-3-3での戦い方が洗練。SBとウイングの守備がアンカー・遠藤を生かす

text by 河治良幸 photo by Getty Images

次戦は開催国・韓国。絶対的なアウェーで結果を残せるか

U-21、韓国戦を前に4-3-3での戦い方が洗練。SBとウイングの守備がアンカー・遠藤を生かす
ウイングの守備に関して遠藤も「あれぐらいチームが守備意識を高くするというのはいいこと」と語る【写真:Getty Images】

 ウイングの守備に関して遠藤も「あれぐらいチームが守備意識を高くするというのはいいこと」と語るが、前半の途中で中島や右の野津田岳人が戻る場面が多すぎたことを反省し、後半に向けて両SBの対応と周囲のバランスを修正できる様に話し合ったという。

「中央のポジションでしっかり守備することがアンカーの役割だと思うので、そこはCB、SB、また僚太と力のところでうまくコミュニケーションを取りながら守れていたと思う」

 そうした守備の整理が進んだことは攻撃面の相乗効果にもつながる。

「イラク戦は迷いがあったというか、自分はあんまり上がってはいけないのかなというイメージがあった」と語る遠藤だが、鈴木武蔵との見事なコンビネーションから先制ゴールを決めるなど、周りの状況を見ながら2ボランチの時さながらに攻め上がった。

 手倉森監督も4-3-3のキーポジションにあげるアンカーの役割と周囲の連携が改善し、またチームとして1つ成長した感のあるU-21日本代表だが、準々決勝の相手は韓国であり、絶対的なアウェーの雰囲気で、また違った戦いになることは間違いない。

 局面の強さに加えてセカンドボールなど、全体的な圧力はこの日のパレスチナと比べものにならないほど上がってくるはずだが、「相手がフィジカルでくるなら、もっと良いポジションを取ろうというのを考えないといけない」と秋野が言う様に、チームとしての持ち味を出しながら、状況判断を研ぎすませて勝機をつかんでほしいものだ。

【了】

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