頑固なまでにクソ真面目。「サッカー馬鹿一代」大分指揮官・田坂和昭の美学

2014年のJ2リーグは全体の4分の3余りを消化。いよいよラストスパートが問われる季節になってきた。「最初からスパート」状態だった湘南が早くも昇格を決める一方で、2位以下は予断を許さない状況が続いており、下位の攻防も熾烈だ。そこで「J論」では、J2の幾つかのクラブにフォーカス。そのラストスパートを展望するために打った術策に注目する。今回は6位・大分の名物番記者・ひぐらしひなつ氏に、ジェットコースターのような九州の雄の「2014」を語ってもらった。

2014年10月03日(Fri)11時57分配信

text by ひぐらしひなつ photo Getty Images
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プレーオフ初代覇者の栄光と挫折

 2012年秋。史上初のJ1昇格プレーオフを勝ち抜いたのは、圏内最下位の6位で参加した大分だった。

 出来過ぎた昇格劇だった。めくるめくパスワークを駆使する京都を下し勝ち進んだ決勝。タレント揃いの千葉の前に、防戦一方となった。なんとか水際でしのぎつつも「スコアレスドローで本命・千葉の昇格か」と思われた86分。田坂和昭監督は、1-1-3-5という予想外の攻撃的布陣で大勝負を仕掛けた。その一策が、林丈統の美しいループシュートへと結実する。「絶対に無理」との前評判を覆し4年ぶりのJ1復帰を決めた大分の一戦は、そこに至るまでのクラブの経営危機との戦いも含め、「映画化決定」モノのサクセス・ストーリーとなった。

 そうやって戻った昨季J1の舞台で、大分は2勝8分24敗という不本意な結果に沈むことになる。内容的にまったく歯が立たなかったわけではない。毎回「そこそこの試合」を展開しながら、攻守において最後の部分で、いわゆる「個の力」に押さえ込まれた。10月初旬には早々に、1年でのJ2降格が決定。J1で太刀打ちするに十分な戦力を、大分の資金力では揃えることができないのだ。

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