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疑問の残るリーガ授賞式。王者アトレティコ無視の偏った選考基準。不愉快な女性タレント司会者の“ショウアップ”

昨シーズンのリーガエスパニョーラ最優秀選手を表彰する「LFPアワーズ」が行われた。しかし、表彰選手はレアル・マドリーとバルセロナに偏っており、王者アトレティコ・マドリーは蚊帳の外。さらに授賞式の司会を務めた女性タレントの選手に対する態度は不快を感じるものだった。

text by 山本美智子 photo by Getty Images

最少失点のDFラインから選出されず…

疑問の残るリーガ授賞式。王者アトレティコ無視の偏った選考基準。不愉快な女性タレント司会者の“ショウアップ”
リーガエスパニョーラ最優秀選手を表彰する「LFPアワーズ」

 国外ではあまり知られていないが、6年前から毎年、スペインリーグが1部、2部からそれぞれ、前シーズンの最優秀選手、最優秀監督、GK、ディフェンダー、ミッドフィルダー、アタッカー及び注目選手とフェアプレー選手に賞を与えるというバロンドールの国内版のようなものが存在している。

 クラシコが終わってからの発表となり、今年は最優秀選手にクリスティアーノ・ロナウド、最優秀監督にディエゴ・シメオネなどが選ばれた(※表参照)。

 詳細は別表を見てもらうとして、この受賞の判断基準がどうも理解できない。実際、一部のメディアはその疑問をはっきりと提示している。

 なんといっても、昨年、リーグ覇者となったアトレティコ・マドリーが殆ど無視されているところが、一番納得のいかない部分だろう。

 アトレティコからも、GKにクルトワ、ディフェンダーにミランダ、フィリペ・ルイス、中盤にはスペイン代表でも現在、中心的存在になりつつあるコケ、前線には、ガビやジエゴ・コスタなどがノミネートされていたが、蓋をあけてみれば、最終的に受賞に至ったのは監督のシメオネのみだった。

 例えば、昨季、最も失点率が低かったのは、アトレティコのGKクルトワだった。その守備力がアトレティコをリーグ優勝に導く原動力になったわけだが、同様に最も失点を受けなかったディフェンスラインのタンデム、ミラン―フィリペ・ルイスも、セルヒオ・ラモスに賞を譲った。

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