単なる親善試合ではない――。豪州にとって日本戦が持つ意味とは? 自国開催アジア杯へ指揮官は“悲壮な覚悟”

2014年11月18日(Tue)15時00分配信

text by 植松久隆 photo Getty Images
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深刻さを増す「ケーヒル依存症」

 日本サイドが思う以上に、オーストラリア側にとって「日豪戦」が持つ意味は大きい。日本との試合に勝てば「チーム状態が上向きだ」というこの上ないアピールになり、負けると最近の低調な成績と相まって、大事なアジア杯を前に「このままアンジで大丈夫か」という監督批判が高まりかねない。

 実際、W杯の惨敗でも揺るぐことのなかったポスタコグルー監督の支持率は、W杯後の体たらくもあって、ここのところ急落している。もし、ここで日本相手に惨敗をするようなことがあれば、ポスタコグルーへの疑心暗鬼がファンの中にもたげてくることは避けられない。

 既に日本に到着していたサッカルーズの面々は、14日の夜の日本代表のホンジュラス戦を当然ながら観戦している。その試合を見て、ポスタコグルーや選手たちは何を思ったのか。日本のバラエティに富む得点パターンでの6点の圧勝劇を目の当たりにして、「日本強し」を感じたことは言うまでもない。

 日本の6点は5人の異なる得点者によってもたらされたが、これと同じクオリティの攻撃力を今のサッカルーズに求めるのは少々酷だ。

 前回のコラムにも書いたように、今のサッカルーズは深刻な「ケーヒル依存症」に悩まされている。その症状は、ケーヒル抜きでは点が入りそうにないと思えてしまうほどのレベルにまで達しており、問題の根は深い。

 そうでありながら、ポスタコグルーは今回の試合でFWの新戦力を試さない。これは、事実上「アジア杯はケーヒルと心中する」と内外に宣言したに等しい。

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