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Jリーグ 9年前

アニメはJリーグ人気向上の起爆剤となるか? J2クラブとの異色コラボが実現した理由

text by 後藤勝

やはり“ガチ”だった東京Vの井林

アニメはJリーグ人気向上の起爆剤となるか? J2クラブとの異色コラボが実現した理由
沼田邦郎社長

 一方、その沼田社長は『ガルパン』について「冷泉麻子さんもいいけれども、ぼくはカチューシャ(推し)ですから」と、急速にアニメへの理解が進んだ様子がうかがえるコメントで、サッカー人が何人もいるのにアニメ熱が支配する謎の異空間を形成。

 また、2部練のあと、急遽かけつけた水戸FW馬場賢治が「(昨年のコラボマッチは)ゴール裏に戦車が置いてあり、たまにバーン! と音がして、これはなかなかないな、と」と感想を述べると、ハーフタイムにカラーボールを撃つのは練習中の選手がいるのでやめたんですよね、という司会の廣岡祐次『ガールズ&パンツァー』宣伝プロデューサーの発言を挟み、「選手に当たったら倒れたらいいよ」と、終始ヒートアップしていた。

 スケジュールの都合で会見に出席できなくなった東京Vキャプテンの井林章は、Jリーガー屈指のアニヲタらしく、ビデオメッセージを通じて熱い言葉をほとばしらせた。

「サッカーを観たことがないひとに脚を運んでいただき、関わって頂きたい」

 しかしビデオで流されたものの大半はアニメそのものについての話。紅潮したえびす顔で喋っていたが、そうとう興が乗ったのだろう、包み隠さずヲタ話を繰り広げていた。いわく、

「『甘ブリ』は、初めは京アニ(※京都アニメーションという制作会社)だからかわいいキャラクターがまちがいなく出てくるだろうという眼で観ていたんですけれども」

「話が進んでいくごとにおもしろさが出てきて、短いクールながらしっかりしたストーリー。稲城との共通点が多いところが印象に残っています」

「アニメ界では王道ではあるんですけど、ツンデレキャラは自分の好みでありまして……」

「アニメを観るときにはストーリーの軸がしっかりしている点に注目しています」

 これらの“語録”にネット上では「ガチだった」との反応が続出。キャプテンがアニメ好きということはクラブとしてアニメファンWelcomeという姿勢を示しているのと同様で、その意味では、井林は十分に親善大使の役割を果たしていた。

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