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日本代表 9年前

「点の取れる10番」へ。悲願のトップ下で先発濃厚な香川。苦い過去との決別で雪辱果たす

チュニジアとの初陣を迎える新たな日本代表。香川真司は、悲願のトップ下での先発が予想される。近年、代表でもクラブでも満足な結果を得られてはいないが、自らのベストポジションで過去との決別を誓う。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「ポジションを勝ち取って、プレーし続けるように」

「点の取れる10番」へ。悲願のトップ下で先発濃厚な香川。苦い過去との決別で雪辱果たす
チャンピオンズリーグ・ユベントス戦も出番なしに終わった香川真司【写真:Getty Images】

 23日から大分市内で強化合宿を行っていた新生・日本代表。ヴァイッド・ハリルホジッチ新監督は24日に守備、25日に攻撃の戦術確認を非公開で行ったが、それ以外の時間も選手たちをミーティング漬けにしている。

 25日夜には欧州組と国内組を何グループに分けて面談を実施。チーム1のベテランである今野泰幸(G大阪)も「ミーティングしすぎ」と苦笑いしていたほどだ。

 そんな中、エースナンバー10を背負う男・香川真司(ドルトムント)は新指揮官からこんなことを言われたという。

「欧州組のみんなと全員で一緒に(面談を)やりましたけど、厳しいリーグでやっているから、そこでポジションを勝ち取って、しっかりプレーし続けるように言われました」と。

 その言葉は彼にとって非常に重みのあるものだ。昨年9月に3シーズンぶりに古巣のボルシア・ドルトムントに復帰したが、マンチェスター・ユナイテッドで出たり出なかったりの2シーズンを過ごしたうえ、ドルトムント自体もレヴァンドスキ(バイエルン)らの移籍でチーム全体が空回りしていた。

 こうしたマイナス要素が重なって、香川は2010~2012年の2シーズンに魅せたゴール量産が叶わず、出場機会も激減してしまった。1月のアジアカップ(オーストラリア)後の今季後半戦もフル出場したのは2月7日のフライブルク戦と3月21日のハノーファー戦の2試合のみ。

 チャンピオンズリーグ・ユベントス戦もホーム&アウェイともに出番なしに終わった。そんな状況だけに、本人も「(ハノーファー戦)1試合で1点取っただけなんで、全く満足はないですし、これを継続してやっていかないと意味がない」と自身に苦言を呈していた。

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