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香川真司 9年前

バイエルン戦、香川に課される3つのミッション。プレス、パス、そしてゴールで勝利に導くか

text by 本田千尋 photo by Getty Images

フィニッシャーとして活かされるために

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香川は前節ハノーファー戦でゴールを挙げた【写真:Getty Images】

 もっとも、ペップが引いて固めないまでも、プレスを外すためにロングボールを比較的多用してくる可能性は考えらえる。前線に素早くボールを送って、少ないタッチ数で縦に速く攻めるところは、昨季と比べて今季のバイエルンに見られるところである。

 しかし、ロッベンとリベリーを負傷離脱で欠いており、縦のスピードという変化を加えることが出来るのはベルナト、またはラフィーニャのみとなっている。若干の戦術的制限がバイエルンにはあるのだ。

 また前期の一戦を決定付けたロッベンとリベリーを欠くことも、今回のクラシコが拮抗する一因となるだろう。

 香川が前節ハノーファー戦でゴールを挙げたことで、ドルトムントの前線に少し勢いが生まれているところもある。3月7日の第24節、ハンブルガーSVとの試合の後で、香川は出し手としてだけでなく、受け手としても活かされるようになるために、より自己を出していくことの必要性を口にしていた。

 香川×ペップ・バイエルン――。ドイツ・クラシコは、パサーとしてもフィニッシャーとしても、自分を出し切るには、これ以上ないゲームだ。

【了】

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