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CLベスト4、1stレグ。王者レアルに挑む“アンダードッグ”のイタリア王者。モラタの“恩返し”なるか

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

負傷者抱えるも世界屈指の攻撃力は健在

 対するマドリーも出場停止者はいない。が、ベンゼマとモドリッチが負傷により欠場。ベンゼマに代わって起用されているチチャリートは、アトレティコ・マドリーとのベスト8で決勝点を決めて一躍“時の人”となったが、やはりベンゼマと比べると信頼度はまだまだ低い。

 そのアトレティコ戦では、苦手な相手とはいえ178分間得点できなかったことも事実。イタリア王者を相手に同じような劇的勝利をあげられるかは未知数だ。

 さらに、負傷によって欠場の可能性も報じられていたガレス・ベイルは、セビージャ戦で復帰こそしたものの、まだコンディションは万全ではないはず。しかもサポーターからはいまだ受け入れられておらず、シーズン後の移籍報道も絶えない。心身ともに充実しているとは言えないのが現状だ。

 と、ここまで不安要素を並べてはきたものの、レアル・マドリーの面々を見渡せば、名を連ねるのはセルヒオ・ラモス、トニ・クロース、イスコ、ハメス・ロドリゲス、クリスティアーノ・ロナウドという世界屈指の実力者ばかり。不安を一蹴して余りあるだけの戦力は維持している。

“アンダードッグ”ユベントスにとって、ホームでの1stレグが命運を握るといっても過言ではない。無得点でも1失点でもダメ。とにかく無失点での勝利を挙げる以外、決勝への扉は開かない。

【了】

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