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Jリーグ 9年前

[J1]攻守の切り替えデータにおいて、昨季から変化したチームは?

text by Football LAB

今季の横浜FMは攻守においてリスクを冒さない傾向

[J1]攻守の切り替えデータにおいて、昨季から変化したチームは?
横浜FMシーズン別データ

 続いて紹介するのは横浜F・マリノスだ。今季からエリクモンバエルツ監督が就任し、U-20ブラジル代表で10番を背負ったアデミウソンを獲得したことで開幕前から注目を浴びていた。アデミウソン以外では目立った即戦力となる補強はなく、何人かの負傷者を除いては昨季と同じ顔ぶれになるのだが、データ上で見ると大きく変化していた。

 まず簡単にデータの変化を紹介すると、ボール奪取位置の平均ラインは昨季最も高かったが、今季は約3.3mダウン。奪ってからシュートに至る平均時間も遅くなり、速攻でシュートに至る割合も減った。逆に相手の速攻機会は奪っており、ボールを奪われてから被シュートに至る時間は長くなっている。

 今季の横浜FMは攻守においてリスクを冒さない傾向にある。守備への切り替え時はまず選手間、ライン間の距離を整えた後にプレッシングを行っているが、ミドルサード、アタッキングサードではむやみに飛び込まず、相手のスペースを消してミスを誘発させようとしている。

 現状はこれがはまる試合とはまらない試合があり、平均のボール奪取位置は低めとなった。運動量を上げてプレッシングを行っているので、横浜FMとしてはもう少し高い位置でボールを奪いたいところだろうが、現状でもバランスが整っているため相手としては攻略しづらく、「ロストから被シュートまでの平均時間」の時間が長くなっていることからも分かる通り、早い攻撃ができない状況に追い込んでいる。

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