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佐藤寿人、史上初J通算200得点でも「まだまだ物足りない」

text by 編集部 photo by Mutsuko Haruki

佐藤寿人、史上初J通算200得点でも「まだまだ物足りない」
佐藤寿人【写真:春木睦子】

 明治安田生命J1リーグ1stステージ第16節が20日に行われ、サンフレッチェ広島はホームでモンテディオ山形に5-1と快勝を収めた。

 この勝利の立役者は間違いなくエースの佐藤寿人だ。26分に青山敏弘の絶妙なパスに抜け出し、華麗なボールコントロールから先制点を挙げると、そこからわずか9分でハットトリックを達成し、試合を決めた。

 1点目は佐藤にとってJリーグ通算200ゴール目という節目のゴールでもあった。試合後、「トータルで見たら200という大きい数字は超えましたけど、シーズン通してみたらリーグ戦でまだ7っていう数字だと思うので、そういう部分ではまだまだ物足りない」と佐藤は語り、まだまだ33歳の自分に満足していない。

 さらに「本当にチームメイトに取らせてもらったというハットトリックだったかなと思いますし、先制点もイメージの共有が出来る青山選手との2人の空間というかそこで生まれたゴール」と、ハットトリックでも周囲への感謝を忘れず、2点目と3点目を演出してくれた仲間も称えた。

 広島に来て11年目。天国も地獄も経験しながらチームの象徴へと成長してきた。佐藤自身も「広島に来たときはJ1では11点しかとっていない選手で、でもそれからたくさんのゴールをこのエンブレムを身にまとって決めてきましたし、素晴らしい仲間とやれているっていうのは一番自分が恵まれているところなのかなと思います」と感慨深げに200ゴール目を振り返った。

 3点目の後はカズダンスも飛び出した。これまでの2回はアウェイで、佐藤はホームゲームを観戦に来た子どもたちに見せられていないことが悔しかったという。そこでこの日2点目のゴールを挙げた後、「ハットトリックを決めたらしよう」と決め、見事に成し遂げている。

 佐藤にとって史上初のJリーグ通算200得点という偉業も、J1歴代2位の152得点という記録も通過点でしかない。広島をけん引するベテランストライカーは「もっともっとゴールが奪えることが出来る選手になっていきたい」と、さらなる進化を誓っている。

【了】

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