【イタリア人の視点】東ア杯、ハリルの功罪。収穫だった新戦力の台頭と必要だった“先輩”の存在

2分け1敗に終わった東アジアカップ。結果は勝ち点2の最下位に沈んだが、武藤雄樹と遠藤航といった新戦力が台頭。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下で定着しつつある槙野智章もその存在感を強めた。しかし、結果も出しつつ新たな戦力を育てるためにはベテランの存在は必要だったのではないだろうか。

2015年08月13日(Thu)11時26分配信

シリーズ:J.CHAN
text by チェーザレ・ポレンギ photo Getty Images
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“ネクスト長谷部”になれる可能性を秘める遠藤航

【イタリア人の視点】東ア杯、ハリルの功罪。収穫だった新戦力の台頭と必要だった“先輩”の存在
遠藤航(左)と武藤雄樹(右)【写真:Getty Images】

 Jリーガーだけで臨んだ東アジアカップが閉幕した。2年前の前回大会で優勝していただけに、1勝もできないまま終わってしまった日本代表に対する失望の声も聞こえてくる。ただ、この大会はネガティブなものだけを残したわけではない。

 たしかに結果だけを見れば非常に残念であることは確かだが、普段Jリーグでしか見られなかった選手が代表で新たな一面を見せてくれたのは今後に向けてポジティブな要素だと言えるだろう。

 特に2ゴールで大会得点王を獲得した武藤雄樹の活躍は素晴らしいサプライズだった。昨年まで在籍していたベガルタ仙台では目立たないストライカーの1人だったが、今年浦和レッズへ移籍してからはその名前を聞かない日はないほどだ。

 浦和の1stステージ無敗優勝は彼の力がなければ成し遂げられなかっただろうし、大事な場面でよくゴールを決めていた。2ndステージはゴールに見放される時間が長かったが、東アジアカップがいいきっかけになるのではないだろうか。プロ1年目から人気者になった“もう1人の武藤”、マインツへ移籍した武藤嘉紀は代表でまだ1点しか決めていない。

 そしてもう1人、湘南ベルマーレから久々の日本代表選手になった遠藤航には驚かされた。本職はDFながら中盤でも代表レベルのプレーを見せられると証明し、メディアに対する受け答えも非常に落ち着いている。若さの割に冷静でバランス感覚も抜群。彼は“ネクスト長谷部”になれる可能性を秘めている。

 森重真人や西川周作のように普段から日本代表に呼ばれてきた選手も多くいたが、その中でも槙野智章は際立っていた。ヨーロッパでの経験もあり、明るい性格でメンタルも強くなった。チームのリーダーになりつつある。しっかりとしたプレービジョンがあり、走力、シュート能力、パス能力が揃っているのになぜCBなのか。もっと前で使ってもいいと思う。中国戦の同点ゴールは彼の見事なパスから生まれた。

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