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Jリーグ 9年前

遠藤航、疲れ知らずな湘南の成長株。チョウ監督の慧眼が見出した才能

text by 藤江直人 photo by Getty Images

「タフになれ」。チョウ監督からのメッセージ

 実際、ゴールデンウイーク中の5連戦で、ベルマーレは8人の選手がすべての試合に先発。フィールドプレーヤーではキャプテンのMF永木亮太、DF丸山祐市、FW大槻周平、大卒ルーキーのMF菊地俊介とDF三竿雄斗、そして遠藤の6人が計450分間をフルに戦っている。

 タフになれ――。チョウ監督が発したメッセージが骨の髄まで染み込み、過密スケジュールを成長への糧として受け止めるメンタルが備わっているからこそ、遠藤は高温多湿が続く今年の夏を笑顔で歓迎している。

「A代表でアジアでの戦いを経験したことによって、気持ちの面でちょっと余裕ができたというか、ボールをもったときに以前よりも周囲が見えるようになったかな、というのはありますね。

もちろん疲労はありますけど、試合を経験することによって成長してきたと思っているので。こういう連戦を経験していくことで、アグレッシブさや運動量も上がっていくことを楽しみながらというか、意識しながらプレーしています」

 悔しい思いも、遠藤の成長速度を加速させる。J1を戦った2013年シーズン。開幕前のタイキャンプで右太ももに肉離れを起こし、シーズン前半戦を棒に振った。

「2年前は体力的にもフィジカル的にも、連戦を戦っていく上で物足りなさを感じていました。だからこそ去年、今年と個人的にはそういう部分に向き合ってトレーニングをしてきたので、けがをしない体、連戦を戦える体になってきているかなと」

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