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Jリーグ 8年前

【英国人の視点】FC東京が挑むCSへの戦い。G大阪との争いを制するには――。そして視線はその先へ

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

「彼らは最高のチームだと個人的に思う」

【英国人の視点】FC東京が挑むCSへの戦い。G大阪との争いを制するには――。そして視線はその先へ
橋本拳人【写真:Getty Images】

 確かに、成功と失敗の間にある空白とは非常にスリムなものだ。事実、リーグにおける両者の2度の戦いはそれぞれの立場を決定付けるものとなった――仮に東京が2試合に勝利していたら、彼らが2位で浦和は3位だっただろう。ただ、究極的に言えば、このことがもたらすであろうたったひとつの違いとは、プレーオフ準決勝をホームで開催するアドバンテージを得られることに過ぎない。

 橋本拳人は、東京の選手たちは浦和との対戦に向けて恐れなど抱いていないと強調しており、現時点ではプレーオフ出場に焦点を当てているという。

「不安はまったくない。(鳥栖相手に)勝てばプレーオフというシンプルな状況になっている」森重のPKによる決勝点の元となったファールを獲得した橋本は、柏戦の後でこのように語った。

「チャンピオンシップの雰囲気はリーグ戦のものとは異なると思う。だから、浦和相手に自分たちのサッカーができないような気持ちになるとは思わない」

 ブラダ・アブラモフは浦和戦でゴールポストの狭間で不安定な時間を過ごし、彼らが恐るべき相手であるということを認識している。しかし橋本と同様に、東京が勝者となり得るという自信を持っている。

「ここに来てから対戦した相手の中で、彼らは最高のチームだと個人的に思う」セルビア人のアブラモフは柏戦の後でこう言った。

「日本に来て以来、浦和戦は自分の本当のレベルでプレイできなかった唯一の試合だと思う。その前の4試合では1点しか失点していないからね」

「持つべきメンタリティで最も重要なのは、相手をリスペクトしつつ、勝つために自分ができるすべてのことを行うことだ。正しいメンタリティを持ってゲームに臨めば、我々は浦和のような強いチームでも倒すことができると思っている」

 もちろん、そうしたチャンスを得るためにも、彼と彼のチームメイトはまずレギュラーシーズン最終戦において、らしからぬエラーをこれ以上繰り返さないようにしなければならない。

【了】

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