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本田圭佑 8年前

本田はイングランドからどう評価されているのか。噂されるプレミア移籍、実現でも待ち受ける厳しい現実

text by 山中忍 photo by Getty Images

最有力はウェストハム。移籍実現はタイミング次第

本田はイングランドからどう評価されているのか。噂されるプレミア移籍、実現でも待ち受ける厳しい現実
ウェストハムのターゲットのひとりであるアレシャンドレ・パト【写真:Getty Images】

 そこで、今季前半戦でトップ6争いを匂わせているものの、噂の3チーム中では最も格下のウェストハムが最も現実味のある移籍先となる。

 今年6月にスラベン・ビリッチを監督に迎えたチームでは、今夏に加入したディミトリ・パイェが開幕12戦で5ゴール3アシストのインパクトを見せていた。

 だが、その新チャンスメイカーは12節エバートン戦で足首を痛め、最長3ヶ月間の戦線離脱を余儀なくされてしまったのだ。同節では、パイェと代わったFWのエネル・バレンシアも全治1ヶ月の怪我を負う不運に見舞われた。パイェが得意のFKでも相手ゴールを脅かす戦力だったこともあり、同じ特技を持つ本田に穴埋め要員として白羽の矢が立っても不思議ではない。

 ビリッチも年明けの移籍市場で獲得に動く可能性を否定していない。但し、ウェストハムの獲得候補にはセカンドストライカーも務まるパトも含まれている。

 新監督による獲得の意思は本田よりも前の今夏から。ブラジル人FWはワールドクラスとしての将来を嘱望されながら伸び悩んでいるが、年齢は本田より3歳若い。契約先のコリンチャンスには放出の意思があり、パト自身はプレミアを意中の新天地の1つに挙げてもいる。

 来季からは6万人収容のオリンピックスタジアムにホームを移すウェストハムが、名前と共に華もある選手を求めて本田の3倍近い移籍金を厭わずコリンチャンスとの商談成立に漕ぎ着けた場合、ミランが望む来夏のタイミングでウェストハムが再び本田獲得に動くという保証はない。

 その適性は以前から認められているものの、前回はミラン入りの夢をとってプレミア行きのタイミングを逃し、結果的に噂の移籍先がグレードダウンした本田。今回も1月に移籍できるか否かというタイミングが全てになりそうだ。

【了】

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