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Jリーグ 8年前

Jクラブはサッカー以外のスポーツと協力できますか?【教えて、野々村社長!―04】

Jリーグがさらに発展していくためには何が必要なのか? 現場に携わるコンサドーレ札幌の野々村芳和社長へ素朴な疑問をぶつけ、より広い層へ現状を伝え、未来への提言を行っていく。不定期連載です。

シリーズ:教えて、野々村社長! text by 編集部 photo by Kenzaburo Matsuoka , Getty Images

なぜ女子チームを設立したのか?

Jクラブはサッカー以外のスポーツと協力できますか?【教えて、野々村社長!―04】
コンサドーレ札幌の野々村芳和社長【写真:松岡健三郎】

――コンサドーレは女子チームを作りました。設立の経緯を教えてください。

「サッカーだけではなくて地域のいろいろなスポーツを一緒になって作っていくというのが、コンサドーレの役割だと思っているので、どんどんそのスポーツを増やしていきたいと思っている。その中で一番勝手がわかっているから、まずは女子サッカーを選んだ」

――女子サッカーではどのような目標を立てていますか?

「女子は当然一番下のリーグから始めるし、中1の子から入ってくる。最短でも5年かからないと、なでしこリーグには行けない。13歳の子たちが18歳になった時、なでしこリーグに行けるといいなというのが、一応の目標かな」

――地道にひとつずつステップを踏んでいくということですね。

「いきなり大きくやるのは当然お金もかかるし、やっぱり地道にやるのがいいと思う」

――チームを運営するとなると、それなりにお金が必要ではないですか?

「今はたいした金額にならないと思う。遠征や合宿をやっても道内だけだしね。ただ驚いたのは、これまでスポンサーをやってくれていた地域の企業が、『女子チームをこういう理念で作ります』と説明したら協力してくれるところが多かった。それはいいことだと思う」

――コンサドーレはサッカー以外のスポーツとともに発展していく上で、どのようなビジョンを持っていますか?

「いまもいくつかプロまたはプロに近いようなスポーツ団体があって、そういうところに対して『一緒にやりませんか』というアプローチは常にしているし、していきたい。そのためにはコンサドーレがもっと道民に浸透しなければならない。

 コンサドーレというバリューがあるとするなら、運営資金を集めるためにいろいろなところに頭を下げて回っているスポーツ団体が、そのままコンサドーレの中に入っていけば資金を集めやすいと思うんだよね。

 最近だとトライアスロンの日本ランキング1位の選手とコンサドーレで提携をしていて、そういう選手がどんどん増えていくといいな。コンサドーレと一緒になれば『コンサドーレ』という名前で営業できるし、うちのサポーターも応援に行くかもしれない。

 さっきも言ったようにコンサドーレにもっと魅力があれば、そういう人たちと一緒にやっていって、彼らもハッピーになるということがあるかもしれないね」

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