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全サッカー選手が夢を実現するために。異端の男・丸山龍也が語る自己実現への推進力

text by Keiske Horie photo by Sota Oki

「僕はCLへの“切符の買い方”を知っています」

――とはいえ、CLに出場するのは並大抵のことではありません。丸山さんはご自身の現在地はどこだと認識されていますか。

「日本では県リーグの3部でプレーする選手は、そのカテゴリーのレベルということになります。一方で海外では、ある日突然4つくらいカテゴリーが上がる時があります。ディディエ・ドログバもパリ郊外の地元クラブからル・マン(当時2部リーグ所属)に一気にステップアップしました。ヨーロッパに来て、そういった可能性は感じています。

 もちろん、自分の現実的な現在地はとても低いと思っています。今この時点でCLに出場できる可能性は“2%”だと思っています。

 ヨーロッパに来て、スリランカにいた時のぼやけた感覚より大きくクリアになりました。あの時は『頑張れば、いつか行ける』『人間に不可能はない』という感覚でした。今はたくさんの壁を感じつつも、少しだけ可能性が見えてきたという“2%”です。CL本戦に何人の選手が出場できるか知っていますか?」

――そうですね…

「25人の枠に加えて自国育成枠と冬の移籍を含めると、ざっくりと考えれば年間800人です。この情報を、しっかりと知っている日本人の選手は何人いるか。僕は本気でCLに出るつもりでいるので知っています。

 僕は自分に自信を持っていませんし、いきなりセリエBやセリエCに入れるとは思っていません。それでも、CL予備予選であればサンマリノやフェロー諸島のクラブも出ることができることを知っています。この仕組みを理解している選手は少ない。これが自分の強みだと思っています。

 だからこその2%です。僕はCLへの“切符の買い方”を知っています」

――いつその次の夢を実現しますか?

「2017/2018シーズンです。これは非常に厳しい目標ですが、ここまでに実現できなければ2020/2021シーズンに出場できるとも思えません。2017/2018シーズンにCLに出て、2018年W杯に出場するのが最高のプランです。僕は2年も3年もコンスタントに活躍するタイプではないので、勢いで行きたいですね。

 ここで『いつか出たい』と言う人は絶対に出ることができないです。凄く厳しい目標ですが、言わないといけないですね」

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