U-22日本代表キャプテン・遠藤航が語るプロの道を切り開けたワケ

2016年01月13日(Wed)16時34分配信

text by 元川悦子 photo Getty Images
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『湘南から世界へ』

U-22日本代表キャプテン・遠藤航が語るプロの道を切り開けたワケ
2008年から所属した湘南ユースで、遠藤は劇的な飛躍を遂げた【写真:Getty Images】

 夏休みが終わる前には湘南から正式にオファーが届く。遠藤はサッカーを最優先に考えて自宅から歩いて通える金井高校に入学することを決め、着々と態勢を整えていった。プロという大きな夢に近づいたことを父・周作さんや大野先生は素直に喜んだ。

「湘南ユースの練習参加の時、私も何度か見に行きましたけど、本当にレベルが高くて大変だなと感じました。それでも本人が行きたいと言うので、応援しようと思いました。それからの航はサッカー中心にすべてを回していました。体を大きくするために自分から『おにぎり作って』『栄養面を考えて』と母親に頼んでいましたし、お風呂に入った後の30分は必ずストレッチしていました。夜遅く練習から帰ってきたら、一緒に欧州サッカーを見ることも多かったですね。航は心底、サッカーが好きなんだと感じました」(周作さん)

「航の中学校以降の成長は地元の指導者はみんな驚いています。湘南が彼に目をつけてくれたのは、空間把握能力が高かったからだと聞きました。確かに彼はボールや人の動きを察知する感覚に優れていましたし、間合いや距離の取り方も優れていた。ヘディングも強くて、もっと長身の選手に対しても競り勝っていた。ゲームを組み立てる力もあって、中学時代もキックからゴールに結びつくことが多かったですね。そういう潜在能力の高さをきちんと見極めてくれる人に出会えたことが大きかったのかなと思います」(大野先生)

 2008年から所属した湘南ユースで、遠藤は劇的な飛躍を遂げた。早生まれの利点を生かして高2の秋に参加した2009年新潟国体で神奈川選抜優勝の原動力となった彼は、U-16日本代表入りを果たし、年代別代表のステップを駆け上がる。ユース代表ではアジアの壁に2度も阻まれることになったが、だからこそ、五輪、A代表として世界の大舞台に立とうと心に決めている。

「僕は代表に対しては特別な思いを持っています。自分がJで対戦した選手が2014年ブラジルワールドカップで実際に戦っていたのを見て、大舞台がより身近に感じられるようになったのは確かです。僕はセンターバックもボランチもやるけど、いろんな役割をこなせたほうが絶対にプラスだと思う。ただ、ずっとやってきたセンターバックにプライドを持っているし、勝負したい気持ちは強いです。

 僕は純粋のサッカーを楽しんできました。そして普通の町クラブ、中体連出身だけど、大きな目標(夢)を持ち、そこに到達するための現実的な目標を一つずつ自分なりに考えて、それをクリアしてきた。そういう積み重ねがあるから今がある。子どもたちにも、その大切さを伝えていきたいです」

【了】

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