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日本代表 8年前

リオ五輪でオーバーエイジは招集されるか? 過去5大会の日本代表を振り返る

text by 青木務 photo by Getty Images

2000年 シドニー五輪

シドニー五輪は稲本潤一らA代表でも主力を担う選手が多かった【写真:Getty Images】
シドニー五輪は稲本潤一らA代表でも主力を担う選手が多かった【写真:Getty Images】

 高原直泰、稲本潤一ら黄金世代を中心に、中村俊輔やすでにイタリアで確固たる地位を築いていた中田英寿など、豪華な顔ぶれが並んだシドニー大会。アジア予選から別格の強さを見せつけたチームに、楢崎正剛、森岡隆三、三浦淳宏の3選手がOAとして加わった。

 初戦は高原が2ゴールの活躍を見せ、南アフリカを撃破。続くスロバキア戦でも大黒柱の中田英かダイビングヘッドを決めるなど手堅く勝利を収めた。グループ最終節のブラジル戦は敗れたものの、2位で決勝トーナメント進出を果たした。

 メダル獲得も期待される中、準々決勝でアメリカと対戦。柳沢敦が先制点を奪うと、その後は点の取り合いとなる。1-1で迎えた72分に高原がネットを揺らし勝ち越しに成功。しかし終了間際に同点弾を浴びると、試合は延長戦でも決着がつかずPK戦に突入した。アメリカは5人全員が決めたが、日本は4人目の中田英のキックがポストを叩き万事休す。史上最強と謳われたチームはベスト8で涙を飲んだ。

 このアメリカ戦では、楢崎が試合途中に味方と接触し、流血しながらも最後まで戦い抜いた。OAとしての責任、そして日本最高レベルの守護神としてのプライドが、最後まで彼をピッチに立たせた。

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