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香川真司 8年前

「今後を左右する」香川の集中は極限に。その存在を再び証明へ、覚悟を込めた同点弾

ブンデスリーガ第28節、ホームにブレーメンを迎えたドルトムントは3-2で逆転勝利。日本代表からの合流もあり先発を外れた香川真司だが、途中出場で同点となるゴールを決めた。そのゴールには自らの今後をかけた思いが込められていた。(取材・文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「全然諦めていなかった。必ずいける」

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香川は途中出場で勝利を大きく引き寄せるゴールを挙げた【写真:Getty Images】

 集中は極限に達した。77分。左からシュメルツァーが、低い弾道のボールをゴール前に送る。

 香川真司は、左足に覚悟を込めた。

「あそこで決めるか決めないか、っていうのは、すごく今後を左右すると思いました」

 同点弾を叩き込む。2-2。

「いいボールが来たので、しっかりと当てることを意識して、集中して蹴り込めて良かったと思います」

 香川の覚悟と集中が、逆転の口火を切る。

 2016年4月2日のブンデスリーガ第28節、2位のボルシア・ドルトムントは、ホームに14位のブレーメンを迎える。

 ベンチスタートだった香川は、74分に投入された。その時スコアは1-1だった。そして香川がピッチに足を踏み入れると、75分にドルトムントはユノゾビッチにゴールを許す。1-2。

 残りの時間は15分で、交代直後の逆転という難しい状況にも関わらず、香川には自信めいたものがあった。

「全然諦めていなかったですし、10分、15分、時間は全然あったので、必ずいけるだろうと、そういう気持ちでずっといました」

 コンディションは良い。身体にはキレがある。手を叩いて味方を鼓舞する。ピッチを縦横に動く。ペナルティエリアの中に、積極的に入る。

「必ず行ける」

 香川は、「全然諦めていなかった」

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