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日本代表 8年前

岡崎がハリルJ連携の軸に。“どのタイプにも属さない”FWが入れる攻撃のスイッチ

text by 元川悦子 photo by Getty Images

金崎と2トップの可能性も。忘れないゴールへの意欲

金崎夢生
金崎夢生【写真:Getty Images】

 ボスニアという屈強なDFがズラリと並ぶ相手には、単に真っ向から向かっていくばかりでは跳ね返されてしまう。岡崎と金崎の2人が前に出たり引いたりを交互に繰り返すなど工夫をつければ、相手をかく乱できる確率は高まっていく。

 岡崎はドイツとイングランドで、金崎もドイツとポルトガルでそういう相手と日常的に対峙してきた経験があるのは大きい。岡崎が自身も認める「どこにも属さない柔軟性」を駆使してアクションを起こし、金崎ら周囲をうまく動かしていければ、ゴールへの道筋がより一層、見えてくるはずだ。

 もちろん岡崎が意識しなければならないのは、浅野や金崎との関係にとどまらない。宇佐美や清武、両サイドバック、ボランチなど多彩な連携を考えながら、前線から攻撃陣をリードしていく必要がある。彼が最前線でスイッチを入れ、チームの攻めを加速させるくらいの仕事をすれば、悲願の代表通算50ゴール達成も決して難しくはないはずだ。

「(ゴールは)取りたいですね。沢山の人にも応援してもらったシーズンでもあるし、悔しい思いをしたシーズンでもあったんで、最後にいい形で終わらせたい。僕は来シーズンが勝負だと思っている。自分が上に行くうえで、たぶん最後じゃないけど、それくらいの勝負だとは思うんで、来シーズンに結果出すためにもいい締めくくりをしたいです」と本人も力を込めた。

 ボスニアが引いてくるのか、前から来るのか予想がつかないところもあるが、攻撃のキーマンが岡崎になるのは間違いない。彼がどうスイッチを入れ、チームはそれにどう応えるのか。岡崎が動き出した瞬間、それが攻撃の合図となる。

(取材・文:元川悦子【大阪】)

【了】

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