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Jリーグ 8年前

平畠啓史さんが選定! 「お金を払って見る価値のある」オーバー30のJリーガーたち【編集部フォーカス】

シリーズ:編集部フォーカス text by 中山佑輔 photo by Asuka Kudo / Football Channel, Getty Images

那須大亮(浦和)

浦和レッズの那須大亮
浦和レッズの那須大亮【写真:Getty Images】

 男としてなんかちょっと惚れるというか、男が認める男って感じですかね。まず見てもらいたいのが、試合前の挨拶が終わって写真撮った後に、マネージャーの方に背中をバチーンと叩かれるシーン。痛そうやなって。あの感じがすごい好きですね。ディフェンダーやなっていう。気合い入れて出ていく感じ。あそこをまず見てもらいたい。

 今シーズンはずっと出番があったのかっていうとそうじゃなかったんですけど、出番があったら必ず仕事をしてる。その試合でプレーしてる姿から、そこに到るまでにちゃんとやってるっていうのが見える。1週間おきに試合してる人っていうのはもうパターンがあるけど、突然誰かが出場停止になったことで来週出番が来るってなって、そこから1週間準備したからじゃなくて、その前から準備してたんだろうなっていうか。

 あとこの人は、そういう持続的な忍耐力だけじゃなくて、瞬発的な忍耐力もあるんです。この人よう骨折するじゃないですか。それをね、自分で戻すっていうんですよ。本人から聞きましたけど、めちゃくちゃ痛いけど戻すんですって。何回も骨折してる鼻を、また骨折したらを自分で戻すんですって。

 金払う価値っていうことでいうと、これはスタジアムではわかりづらいじゃないですか。だからもう1回家で見直すっていう楽しみがある(笑)。あれケガしてたけどどうなってたんやろって、家帰ってテレビでもう1回見て、そんなすごいことになってたんやっていう。ライブからテレビに戻るパターンですね。リポーターとかの話聞いて「たぶん骨折してたけど戻してた」みたいな(笑)。

 サッカーをあまり好きじゃない人がよく言うのが、「あいつら痛くもないのに痛がって嘘やろ。はよ立ってやれよ」っていうこと。でもそう言われた場合は「那須選手を見ろ」と。そういうやつもいるけど、「那須は骨折を自分で戻してプレーしよるねん」って言ってやってほしい(笑)。

【次ページ】土屋征夫(甲府)
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