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日豪戦はオーストラリア優位か。「ジョーカー」としてベンチに控える“天敵”ケーヒル

text by 植松久隆 photo by Getty Images

酷暑の中のUAE戦。ミリガンのユーティリティ性を生かす

オーストラリア
UAE戦のスターティングイレブン

 幸先良いスタートを切ったサッカルーズが次に臨んだ関門はアウェイでのUAE戦。試合当日のアブダビ、ムハンマド・ビン・ザイードスタジアムは蒸し暑く、南半球の涼しい気候からの移動で豪州は少なからずディスアドバンテージを被ることになった。

 UAE戦のスタメンにも、ケーヒルの名前は無かったが、フォーメーションは本来の4-3-3に戻っていた。この日は、キャプテンのジェディナクに代わり、ミリガンをボランチで起用。先の試合でミリガンが入ったCBの一角には、本職のマシュー・スピラノヴィッチが復帰。右SBにこの日はライアン・マクゴーワンを起用。

 前線は攻撃的なポジジョンにムーイとロギッチが入り、ルオンゴが外れた。ウイングには、お馴染みのロビー・クルーズ(レバークーゼン)とレッキーが入り、この日はいつも以上に左右のポジションチェンジを繰り返した。そして、ケーヒルの代わりに先発したのはユリッチという顔ぶれ。

 このメンバー構成には多くの現状の示唆が含まれている。右SBは相変わらず固定されず、デグネク、マクゴーワン、リズドンが競う。現状としては、そのいずれもが抜けた存在になり得ていない。

 中盤の構成に関しては、攻撃的なカードを3枚並べることができたイラク戦から1枚減らさねばならなかった。そこで削られたのがルオンゴ。この起用法により、現状の攻撃的MFの序列はムーイ、ロギッチ、ルオンゴの順にあることが分かった。

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