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香川真司 8年前

ドルト香川、序列低下か。温存ではない先発落ち、出場機会激減が意味するもの

text by 本田千尋 photo by Getty Images

温存は考えにくい。序列が低下か

香川真司
ベンチスタートとなった香川真司【写真:Getty Images】

 “トルコのメッシ”と同じように、デンベレも仕掛けていく。45分にはエリア内の左でゲッツェからパスを受けると、トラップでDFを大きく交わして折り返す。オーバメヤンの先制をアシストした。

 また、サイドチェンジからの1対1などで、攻撃にアクセントを加え続けている。デンベレは新戦力の中でも特に順調にチームに融合していると言える。

 53分にはピシュチェクが追加点を挙げる。後半のアディショナルタイムには、71分にゲッツェに代わったゲレイロがダメ押し。ドルトムントはフライブルクを3-1で下す。連勝を4に伸ばした。

 連勝を突き進むチームの波に、香川は乗り遅れているのだろうか。ヴォルフスブルク戦とフライブルク戦の起用法を見る限り、トゥヘルはインサイドハーフのローテーションを、カストロ、ゲッツェ、ゲレイロの3人で考えているようだ。

 また試合後にゲレイロは「ちょうど今監督が僕を起用しているポジションでは、とても居心地がいいね」とコメントを残しており、トゥヘルが意図を持ってゲレイロをインサイドハーフで起用していることが伺える。

 もっとも、前々節のダルムシュタット戦ではゲッツェに出番は与えられていない。ベンチ入りはしたが、出場機会はなかった。その試合で香川はゲレイロに代わって、63分から途中出場している。

 もちろんダルムシュタット戦で芳しくなかった香川のパフォーマンスを見て、トゥヘルが序列を入れ替えた可能性はある。それでもヴォルフスブルク戦とフライブルク戦で、ゲッツェは往年のインパクトを残せていない。しかし、大幅にメンバーを落としていないことを考えれば、次戦に向けてフライブルク戦では香川を温存したとも考えにくい。

 いずれにせよ27日のCLレアル・マドリー戦で、香川の「ちょうど今の」立ち位置が、はっきりすることになりそうだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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