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代表 8年前

地獄から生還した韓国。窮地を救った指揮官の采配とエース・ソンフンミンの輝き

text by キム・ドンヒョン photo by Getty Images

「サッカーができるのが本当に幸せ」

 初めての逆転勝利に選手たちも口をそろって「チーム全体にいいムードが流れている」と語る。途中出場ながら空中戦でカタールを爆撃したキム・シヌクは「交代でも、先発でも構わない。自分のプレーができればいい。今のチームにはソン・フンミン、キ・ソンヨンなどいい選手ぞろいだ。雰囲気もいいので、今までの違うイラン遠征にしたい」とコメント。

 この日、軽い怪我で試合には出られなかったセレッソ大阪のキム・ジンヒョンも「チームの雰囲気は大変いい。自分が試合に出られなくても、勝てればいい」と語る。

 ミックスゾーンに姿を現れたソン・フンミンは、チーム全体のメンタルに関して熱い気持ちを発した。「難しい試合で決勝ゴールをあげることができたのは光栄だ。苦しいとか、しんどいとはまったく思っていない。サッカーができるのが本当に幸せに思っている」とした上で、「チーム全体としての心構えも確固だ。いい結果を持ってきたい」と最後までエースとしての品格を貫いた。

 韓国代表は7日の午後、アウェイのイランへと向かった。韓国は伝統的にイランとの相性が悪い。歴代9勝2分12敗と超劣勢。そして試合が行われる“イランサッカーの聖地”アザディスタジアムでの成績は2分4敗と一回も勝てていない。逆転勝利のムードをイラン遠征でも貫くことができるのか。そしてソン・フンミンは再びエースとして活躍できるのか、注目したいところだ。

(取材・文:キム・ドンヒョン【水原】)

【了】

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