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CSにまつわる意外なデータ。浦和は第1戦先勝も油断大敵? 鹿島優勝なら史上3番目の“下剋上”に

text by 編集部 photo by Getty Images

浦和 鹿島
浦和対鹿島のCS決勝第2戦の行方は?【写真:Getty Images】

 Jリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)第2戦が、3日に開催される。第1戦は年間勝ち点1位の浦和レッズがアウェイで1stステージ優勝の鹿島アントラーズを1-0で下し、先勝を収めた。

 ホームでの第2戦に向け、浦和はスコア次第では敗戦でも年間優勝が決まる優位な位置に立っている。しかし、過去のCSの戦歴を見ると一筋縄ではいかな戦いとなりそうだ。

 Jリーグが発足してから計12シーズンで2ステージ制が採用されており、うち10シーズンでCSが開催されている。2002年のジュビロ磐田と2003年の横浜F・マリノスは1st、2nd両ステージを制していたため、当時のレギュレーションによりCSを開催せず年間優勝が決まっている。

 CSが開催された10シーズンのうち、年間勝ち点で下回るチームが優勝したケースは実に6度もある。

 95年の横浜マリノス、97年と99年のジュビロ磐田、98年と01年の鹿島、04年の横浜F・マリノスは、いずれも年間勝ち点で上回る相手にCSで勝利を収めて優勝している。

 中でも99年の磐田と01年の鹿島は、年間勝ち点で首位のチームを大きく下回りながらもCS優勝を果たしている。どちらのシーズンも16チームによる全30節でリーグ戦が行われており、勝ち点49の磐田は勝ち点65の清水エスパルスに、勝ち点54の鹿島は勝ち点71の磐田にそれぞれ勝利している。特に、99年の磐田は年間勝ち点で7位に相当する順位だった。

 過去のJリーグはシーズン毎に勝ち点のレギュレーションや試合数にバラつきがあり、一概に言うことはできない部分もあるが、現在と同様の試合数に換算するとこの2チームは勝ち点19に相当する差をひっくり返している計算となる。これらは過去最大の逆転優勝である。

 今季の浦和と鹿島は年間勝ち点差15のため、鹿島が優勝すれば換算で史上3番目の“下剋上”ということになる。

 なお、過去のCSで決勝の第1戦に敗れたチームが第2戦で逆転して優勝を決めたケースは一度もなく、第1戦で敗れた鹿島にとっては嬉しくないデータである。

 また、過去10回のCSのうち7回が2ndステージ優勝チームが年間優勝を遂げているため、このデータを見れば今季の2ndステージを制した浦和が有利とも言える。

 鹿島が優勝するためには敵地・埼玉スタジアムで2得点以上を奪って勝利することが絶対条件。今季のCSは(1) 2試合の勝利数→(2)2試合の得失点差→(3)2試合におけるアウェイゴール数の順で勝敗が決まり、アウェイゴールでも並んだ場合は年間勝ち点1位の浦和が優勝となる。

 そのため、浦和は仮に0-1で敗れてもアウェイゴール数で並ぶため浦和に軍配が上がる。両チームの優勝条件は以下の通り。

〔浦和〕
・勝利
・引き分け
・0-1の敗戦

〔鹿島〕
・2得点以上を奪っての勝利

【了】

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