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鹿島、年間3位からの”下克上”。敵地で浦和下し8度目の年間王者に

text by 編集部 photo by ダン・オロウィッツ

金崎夢生
2得点で勝利をもたらした金崎夢生【写真:ダン・オロウィッツ】

【浦和レッズ 1-2 鹿島アントラーズ JリーグCS決勝第2戦】

 明治安田生命Jリーグのチャンピオンシップ決勝第2戦が3日に行われ、鹿島アントラーズがアウェイで浦和レッズに2-1の勝利を収めた。2試合の結果は1勝1敗となり、得失点差でも並んだが、アウェイでのゴール数で上回る鹿島が年間王者のタイトルを獲得した。

 アウェイでの第1戦に1-0の勝利を収め、有利な状況で折り返していた浦和は、大観衆で真っ赤に迫った本拠地埼玉スタジアムの後押しを受けて序盤から猛攻。4分には関根の突破から高木が決定的なシュートを放つ。

 7分には早くもホームの浦和に先制点が生まれる。右サイドでのスローインを受けた高木が深い位置まで持ち込んでクロスを上げると、中央でフリーになっていた興梠が落ち際をダイレクトボレー。低く抑えたシュートでゴール左隅を射抜いて先制点を挙げ、浦和の優勝をさらに大きく引き寄せた。

 いずれにしても2点が必要だった鹿島は反撃に転じたいところだったが、その後も浦和の優勢は続く。10分には武藤が右サイドから鋭いドリブルでゴール前まで持ち込み、惜しくもクロスバーを叩くシュートを放つ。26分にも宇賀神のパスから武藤がゴールを脅かした。

 それでも前半の終わり際にかけて徐々に浦和ゴールに迫る形を作り始めた鹿島は、40分に同点ゴールを奪うことに成功。右サイドに抜けた遠藤のクロスに対し、ファーポストからフリーで飛び込んだ金崎が叩きつけるダイビングヘッドでGK西川を破る。諦めない姿勢を示した鹿島が逆転に望みを繋いで前半を折り返した。

 後半は一進一退の攻防ながらもスコアは動かない展開が続いたが、もう1点が必要な鹿島が徐々にゴールへの圧力を強めていく。69分には柴崎のFKに合わせた西のヘッドが惜しくも外れ、75分には土居のシュートがクロスバー上部をかすめる。

 そして79分、後半途中から投入されていた鈴木優磨のプレーが鹿島に勝機をもたらす。左サイドからのパスを受けて裏を取った鈴木は、エリア内へ抜け出したところで背後から槙野に倒されてPKを獲得。これを金崎が決めて鹿島が2-1と逆転し、このままのスコアならアウェイゴールの差で浦和を上回る状況となった。

 槙野を最前線に上げてパワープレーに出た浦和だが、鹿島は最後までゴールを割らせず。年間総合順位で3位、勝ち点では浦和に15ポイント離されていた鹿島が”下克上”を成し遂げ、7年ぶり8度目のJリーグ年間タイトルを手にした。

【得点者】
7分 1-0 興梠慎三(浦和)
40分 1-1 金崎夢生(鹿島)
79分 1-2 金崎夢生(鹿島)

【了】

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