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Jリーグ 7年前

鳥栖、フィッカデンティ監督のもとスタイル確立。課題はキム・ミヌ&林の代役探し【2016年Jリーグ通信簿】

シリーズ:2016年Jリーグ通信簿 text by 編集部 photo by Getty Images , Editorial Staff

課題はキム・ミヌ&林の代役探し

キム・ミヌ
今季限りで鳥栖を退団するキム・ミヌ【写真:Getty Images】

 悲願のタイトル獲得を達成するためには今季からの継続路線を歩むことが近道になる。フィッカデンティ監督のスタイルを消化するまでに半年掛かっており、2stステージの戦いぶりを見れば、選手編成も含めて大きな変化を加える必要はないだろう。実際に、フィッカデンティ監督はFC東京を率いていた時には1年目を9位で終え、2年目に優勝争いを繰り広げた。

 課題は兵役のために退団が決まったキヌ・ミヌの代役探しだ。徐々に右サイドでの起用にも慣れ、ハードワークをこなしながら攻撃にアクセントを付ける存在は稀有。さらにキャプテンを務めていたキヌ・ミヌの穴は簡単に埋まらない。

 中盤の4枚はスライドやハードワークなどでフィッカデンティサッカーの肝になっている。アンカー高橋義希、左インサイドハーフ福田晃斗、トップ下鎌田大地が固定されているだけに、誰がこのポジションに入り、どのようなプレーを見せるのか。来季の大きなポイントになるだろう。

 また、FC東京への移籍が取りざたされているGK林彰洋の慰留にも全力を尽くしたい。数々のビッグセーブでチームを救うだけでなく、林のロングフィードを豊田の頭に合わせて裏を取るというシーンもあった。Jリーグを見渡しても林ほどのGKはなかなか存在しない。

 豊田の相棒が決まらなかったこと、最終ラインの層が薄いところも多少不安なポイントだ。前者は富山貴光、ムスタファ・エル・カビルなど枚数は揃っているだけにコンディションや相手に合わせた起用で乗り切ることが考えられる。

 後者は藤田優人、キム・ミンヒョク、谷口博之、吉田豊の不動の4人にCBは青木剛(クローザーも担った)、SBは三丸拡の実質6人で回していただけに、期限付き移籍からの復帰も含めて層を厚くしておきたい。

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