小笠原と曽ヶ端、鹿島支える2人の37歳。常勝軍団の伝統背負い、南米王者との一戦へ

鹿島アントラーズの快進撃が止まらない。開催国代表として初めて臨んでいるFIFAクラブワールドカップ2016で、アフリカ大陸代表のマメロディ・サンダウンズと対峙した11日の準々決勝(市立吹田サッカースタジアム)も2‐0で勝利。アジア勢初の決勝進出をかけて、14日夜に南米大陸代表のアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)に挑む常勝軍団を、ともに1979年生まれの37歳の大ベテラン、キャプテンのMF小笠原満男と守護神・曽ヶ端準がいぶし銀の輝きを放つ存在感で支えている。(取材・文:藤江直人)

2016年12月14日(Wed)11時37分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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準々決勝は出場なしも、ハーフタイムに大仕事

小笠原満男
鹿島アントラーズのMF小笠原満男【写真:Getty Images】

 準決勝進出を決めた余韻が色濃く残る試合後の取材エリア。鹿島アントラーズ勢のなかで真っ先に姿を現したのはチーム最年長の37歳、キャプテンのMF小笠原満男だった。

 表情をまったく変えず、メディアの誰とも視線を合わすことなく、ゆっくりと歩いていく姿からは明確なメッセージが伝わってくる。今日は話すことは何もありません、と。

 FIFAクラブワールドカップ2016準々決勝で、開催国代表のJ1王者・アントラーズは11日、アフリカ大陸代表のマメロディ・サンダウンズ(南アフリカ共和国)と市立吹田サッカースタジアムで激突した。

 まさかのシュート数ゼロに終わった前半から一転して、後半は見違えるようなパフォーマンスを披露。MF遠藤康、途中出場のFW金崎夢生がゴールを奪い、終わってみれば2‐0で快勝した。

 オークランド・シティに逆転勝ちした初戦から、中2日の強行日程が考慮されたのか。先発を外れた小笠原は90分間を通して、ピッチの外からチームメイトたちの戦いぶりを見守った。

 ゆえに無言のまま取材エリアを通過していったわけだが、実は“大仕事”をこなしていた。劣勢のまま迎えたハーフタイム。ミーティングの最後に、小笠原が沈黙を破るように声を出した。

「こんな相手にビビっていたらどうする。これから戦う相手は、もっと強いんだぞ」

 決して怒気を含んでいなかった。どちらかと言えば諭すような口調が、選手たちを目覚めさせた。途中出場で金崎の追加点をアシストした、20歳のFW鈴木優磨は「本当にその通りだと思った」と振り返る。

「前半は相手のことを、ちょっとリスペクトしすぎていた部分もあったと思うんですよね。事前に映像で見た限りではやっぱり強そうだったけど、実際に試合になるとアフリカ特有の守備なんです。組織ではなく個人で勝負しようとしてくるし、最終ラインの裏には大きなスペースが広がってもいた。

 なので、途中から出ればやれる、という感覚はありましたね。あまり競り合ってこなかったし、ああやってくれたらフォワードとしては楽でしたよ。(小笠原)満男さんは普段はあまりしゃべらないんですけど、だからこそ何かを言ったときはチーム全体が締まる。さすが、と思いました」

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