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Jリーグ 7年前

磐田の中村俊輔は名波ジュビロに何をもたらすか。元日本代表10番2人のカリスマ性

13日、ジュビロ磐田の新体制発表記者会見が行われ、横浜F・マリノスから移籍してきた中村俊輔が背番号10のプリントがされたサックスブルーのユニフォームを身にまとった。名波浩監督が獲得を熱望したベテランMFは、J1復帰2年目のクラブに何をもたらすのであろうか。(取材・文:青木務)

text by 青木務 photo by Tsutomu Aoki, Getty Images

「7番と10番だけは俺が決める」(名波監督)

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ジュビロ磐田の名波浩監督(左)とMF中村俊輔(右)【写真:青木務】

「新加入選手の会見で『10番・中村俊輔』ってやりたいね」

 昨シーズン最後の全体練習が行われた11月26日、名波浩監督はそう言って笑った。この時すでに、ジュビロ磐田が獲得に動いていると報道されていたが、横浜F・マリノスは天皇杯を残しており、何かが発表されたわけではない。それでも、指揮官は願望や期待を込めて冒頭の言葉を口にした。

「7番と10番だけは俺が決める権利を持っていて、あとは全部ハット(服部年宏強化部長)で。今回のためというわけではないけど、来てくれればもちろん(10番)。この番号が空いているクラブなんてほぼないからね」

 そして、年が明けた1月8日、中村俊輔の加入が発表された。名波監督の“宣言”通り、背番号は10に決まっている。

 ヤマハスタジアムでの記者会見室は、人で溢れかえった。

 13日に行われた新体制発表会見は当初、メディア関係者が自由に出席できる形に設定されていた。それが3日前に急遽、事前申請が必要になった。そうしなければ多くの人が会見場に殺到してしまう、というクラブの判断だった。

 それでもペン記者は50社100人、テレビカメラ15台という盛況ぶり。中村俊輔の加入がなければ、こうした状況にはならなかっただろう。多くの関心を集めるだけの選手であることが改めて示された。

 サックスブルーの一員となった元日本代表10番がどのような抱負、決意を述べるのか。発せられる言葉を聞き逃すまいという空気が漂い、彼がマイクを握るたびにシャッター音が室内に響いた。

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