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Jリーグ 7年前

C大阪、PO昇格組の不吉な“ジンクス”破るために。札幌戦を試金石に飛躍のキッカケ掴めるか

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

J2の“ビッグクラブ”は新たな立場に適応できるか

柿谷曜一朗
キャプテンの柿谷曜一朗はチームのコミュニケーション不足を指摘する【写真:Getty Images for DAZN】

 J2からの脱出に2年間を要したC大阪は、間違いなくそのために必死の仕事をしてきた。だが2部リーグにおいて”ビッグクラブ”だった彼らは、トップリーグでの新たな立場に適応することが必要になる。

「やっぱりJ1でやっていくにあたって、どうしても守備の時間は長くなると思う。その中で攻撃にいくときのパスの精度だったりとか、コンビネーションとか、そういうのは浦和はやっぱりすごく高かった。ウチはそこでミスすることが多くて、結局また浦和のボールになって、というのが多かった」と山口は先週末の埼玉スタジアムでの敗戦後に話していた。

 だが、C大阪のパフォーマンスがまとまりを欠いたことは状況的に仕方のない部分もあると山口は主張している。ミハイロ・ペトロヴィッチのチームのような継続性は今のセレッソにはないためだ。

「ウチは監督も変わっているし、ケガ人もいて、新しい選手もいて、やり方も違う。やっぱり完成度はもちろん全然違うと思う。浦和はほとんどメンバーが変わっていないから、やっているサッカーも変わっていない」

 柿谷も同様の事情を説明しつつ、コミュニケーション不足も問題のひとつだと指摘した。

「(セレッソは)監督が変わったばかりだけど、浦和の監督は長くやっている。試合後には選手たちで色々と話をした。試合前にそれができれば良かったと思う」

 ユン・ジョンファン監督のチームは攻撃陣にタレントを揃えているが、浦和戦でゴールを挙げたのはセンターバックのマテイ・ヨニッチだった。仁川ユナイテッドから今季加入した彼も、昨年の年間首位であるチームと、J2から復帰したばかりのチームには差があることを強調している。

「彼らはJリーグのトップ3の一角で、(AFC)チャンピオンズリーグでも戦っている。僕らは2部から上がってきたばかり。違いがあるのは当たり前。必死に取り組んでミスをなくしていかなければならない」とクロアチア出身のCBは語った。

「スタートが悪すぎたし、試合の中で自信を失った部分もあったと思う。僕の1点が決まってから反撃に出ようとしたが、もう遅すぎた」

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