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小林祐希が拓いた新境地。ヘーレンフェーンの“頭脳”、実力で引き寄せた厳しいマーク【海外組の真価~日本人選手の現在地】

text by 中田徹 photo by Getty Images

レジェンドや識者たちからは絶賛の声

 この夜、NOS局の「ストゥディオ・フットボール」では往年の名ストライカー、ピエール・ファン・ホーイドンクが「小林はこの試合でいいプレーをみせた」と讃えた。

 これまでも、フック・ボーイ、アルフォンソ・フルーネンダイク(現ADOデン・ハーグ監督)といったテレビ解説者たちはこぞって「左足のテクニックが素晴らしい。非常に戦術眼が高い。コミュニケーション能力もある」などと、小林を高く評価してきたが、このフェイエノールト戦で改めて実力を示した。

 さらにはストレッペル監督が「祐希はもっと決定的な仕事をしたいと思っているが、今は我慢してチームのために戦っている」というコメントしており、「もっと高いレベルで通用する選手だ」という評判が小林には立っている。

 コネクティングMF、アンカーという地味なポジション柄、ゴールとは縁遠く、それがステップアップの足かせになるのではないかと思っていた節が小林にはあったが、それも杞憂だろう。指揮官は言う。

「私は祐希があまりヘーレンフェーンで長くプレーすることなく、去ってしまうことを恐れている」

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