川崎F・奈良竜樹が放つ異彩。2度の負傷と五輪代表落選経て培った強靭なメンタリティー

2017年04月11日(Tue)12時05分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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ACL広州恒大戦を経て、古巣・コンサドーレとの一戦へ

奈良はコンサドーレ札幌(当時)でプロキャリアをスタートさせた
奈良はコンサドーレ札幌(当時)でプロキャリアをスタートさせた【写真:Getty Images】

 広州恒大(中国)をホームに迎える12日のACLグループステージ第4節をへて、16日のJ1第7節では古巣コンサドーレと対戦する。札幌ドームで敵チームの一員としてプレーするのは初めてとなる。

 ユースから育て上げてくれたコンサドーレには、いまも感謝の思いを忘れていない。古巣が5シーズンぶりにJ1復帰を果たしたからこそ、実現するカード。運命に導かれた何かが、奈良を高ぶらせる。

「僕がプロのキャリアをスタートさせたチームでもあるので、いろいろな思いがありますけど。その意味でもゼロに抑えて勝って、自分の成長した姿を見せたい。その前に広州恒大戦がある。ACLもひとつも落とせない。出る選手は強い気持ちと自覚をもって、チームに勝利をもたせないといけない」

 まだ23歳ながら、波瀾万丈に富んだサッカー人生を送ってきた。どんなに強烈な逆風にさらされても、乗り越えた先に「成長」の二文字があると信じて、奈良は少しずつ前進を続けてきた。

 ヴァンフォーレ戦の判断ミスも然り。しかし、すぐに取り返そう、絶対に取り返せると自らを奮い立たせられる、強靭な精神力が180センチ、77キロのボディには力強く脈打っている。

「試合終了の笛が鳴り終わるまで、集中力を保たないといけない。どんなに抑えていても、肝心なところで失点したら、ディフェンダーとして仕事をしたとは言えない。ただ、ああいう厳しい状況で追いつくメンタリティーを見せられたのは、チームとして次につながると思う」

 あれだけのどん底を味わえば、もうはいあがっていくしかない。過去は振り返らない。ヴァンフォーレ戦も成長への通過点のひとつになると自らに言い聞かせながら、不屈のセンターバックは前だけを見すえる。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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