久保建英から見えたバルサのDNA。小野伸二やウタカが絶賛する“左利きのイニエスタ”の才能

2017年05月04日(Thu)12時07分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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「失速せずにこのまま上にいきたい」(久保建英)

小野伸二
かつて「天才」と呼ばれた小野伸二は、久保建英の思考に感じるところがあるのかもしれない【写真:Getty Images】

 自身に異常なまでの注目が集まる中で、“バルサのDNA”を受け継ぐ“左利きのイニエスタ”は、その場の誰よりも落ち着いていた。15歳の若さでJリーグでの大きな一歩を踏み出してなお、地に足をつけて将来を見据えている。

「今日試合に出てみて改めて感じたのは、やっぱりJリーグは本当にレベルの高いところで、自分はやっと一歩踏み出せたかなという感じです。(ゴールまで)あと一歩だった分、本当にに悔しいですし、チャンスと言ってもそこまで惜しいチャンスを作れたわけではなかったので、今日の試合は決めなければいけない試合だったなと思っていて、でもまだ今日で終わりじゃないので、次またチャンスもらえたら頑張りたい。

まだ1試合しかやっていないので、(J1のレベルで自分に何ができるかは)あんまり分からないですけど、ちょっと今日は出し切れなかった。今の時点で、自分は他の同年代の選手より半歩くらい前にはいれてるかなと思っているので、スタートが早いだけじゃなくて、失速せずにこのまま上にいきたいなと思っています」

 殺到するメディアを前にしても落ち着いて対応し、力強い言葉を一つひとつ紡いでいく姿は、もはやベテランのようだった。それでも久保は15歳。ウタカは「FC東京にとっても日本にとってもビッグスターになる」と言いながら、ずっと彼のことを”A young kid”と呼んでいた。まだ子供だ。

 小野は言う。

「僕は成功した人間ではないですけど、彼自身は元々バルセロナでやってきた選手で、何をしなければいけないかというのは彼自身がよくわかっているはず」

 久保は日本サッカー界が大切に育てていかなければならない宝物であるのは間違いない。J1のような高いレベルを早い段階から経験させることは確実にプラスにつながるが、過去には若いころから注目を浴びながら様々な要素に阻まれて大成しきらなかった“早熟の天才”たちが多くいたことを、我々メディアも含めてサッカー界全体として心に刻んでおくべきだろう。

 札幌戦で久保が見せたプレーは、その才能の大きさを証明し、明るい未来を予見させてくれた。日本サッカーの未来を担う“左利きのイニエスタ”の成長を、これからも温かく見守っていきたい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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