【U20】「ハーフではなく“ダブル”」。異色GK山口瑠伊が抱く2つの祖国への思いと両親が語るルーツ

2017年05月23日(Tue)12時11分配信

text by 舩木渉 photo Wataru Funaki
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サッカー選手ではない「プランB」。日本代表を選んだわけ

山口瑠伊
山口瑠伊はU-20W杯での出番に備えて懸命に練習を続けている【写真:舩木渉】

 両親の教育方針のおかげもあり、勉強とサッカーの両立は山口にとって当たり前のものになっていた。自立してフランスでも学業に励んだ末、昨年6月に高校を卒業し、自らインターネットで探してきた「グルノーブル・エコール・ド・マネジメント」というビジネススクールの通信教育課程に入学する。

 優秀な成績で高校を卒業した山口は、トップアスリート枠で15人しか入学できない学校に、サッカー選手としてただ1人合格を果たした。「サッカーって何が起こるかわからない。怪我とかもあり得ることなので、『プランB』を持っています」と語る通り、選手としてのキャリアを終えた後の夢、「プランB」は医者から経営者に変わった。

 もちろんフランスへ渡ってから、サッカー選手としても順調に成長を続けている。フランスでの登録名は父の姓を使い「ルイ・テボー」だ。

「(フランスでは)メンタリティが一番変わったと思います。『とにかくゴールを入れさせないこと』はフランスでよく言われていて、そのために1日1日練習しています。(日本では)GKとしてのディフェンスだったり、テクニックだったりが重視されていて、フランスに行ったら『ゴールを守る』ところをより意識するようになりました」

 フランスでGKとしての本質に気づき、高いレベルの選手たちと日々鍛錬を積んでいる。今季はロリアンのリザーブチームに所属していた。そしてU-20日本代表としてW杯のメンバーに選出され、FC東京U-18時代のチームメイトでもある波多野豪らとしのぎを削っている。

 山口がフランス代表ではなく「日本代表」を選んだのも「やっぱり16年以上日本で育っていたので。フランスに帰るのは毎年夏休み1ヶ月くらい。日本にいた時間の方が絶対に長いから」と自然な決断だった。

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